隣国の悪意の発端は日本人が作った(4)

2022.04.01

日本ではまったく報道されませんでしたが、昨年末、中国でちょっとした事件があり、その内容が中国全土に拡散したというのです。
 
中国では、日本は「南京大虐殺」で30万人の中国人を虐殺したとする教育を広めていますが、「この数字には裏付けできる証拠がない」ということを、ある女性教諭が授業中に述べたのです。
彼女の発言は「私たちは永遠に恨み続けるべきではなく、むしろ戦争がどのように起きるのかを反省することが最も大切だ」と指摘し、主観に基づく短絡的な判断ではなく、証拠を厳密に追う科学的態度の必要性を説いたのであり、至極もっともな発言です。
しかし、当然のごとく、彼女を密告する学生が現れ、彼女は学校を解雇されました。
ネットでも彼女への批判が殺到しました。
と、ここまでは「いつもの中国」の風景ですが、驚くことに、この解雇に異論を唱える別の女性教師が現れたのです。
二番目の女性は、南京大虐殺への異論ではなく、単にこの解雇に疑問を述べただけでしたが、当局によって精神病院に強制収容させられたのです。
しかし、その収容を「行き過ぎ」とする世論の高まりが起こり、釈放されたというのです。
もちろん、彼女は現在も厳しい監視下に置かれています。
さらに、彼女の母親が、「入院は強制ではなく、娘を心配した家族が決めたことだ」と釈明したのです。
 
と、ここまで聞いて、多くのひとは、「張高麗・元副首相から性暴力を受けた」と告発した女子テニスの彭帥選手をめぐる話を思い出したのではないでしょうか。
 
この二人の先生は、南京大虐殺を否定したわけではなく、政府を批判したわけでもありません。
しかし、この異常ともいえる過剰反応が何を物語っているかです。
習近平体制が年月を重ねるに従い、異常な国家になっているという現実です。
すでに、多くの学校で学生の密告により職を追われる教員が増え、子が親を密告するという独裁国家特有の密告現象が増えてきているのです。
 
これに対し、現体制に反対する勢力からの反撃も出てきています。
つまり、中国共産党全体が必ずしも習近平の完全支配となっていないことを意味しているのです。
習主席の「毛沢東回帰路線」に対して公然と反旗を翻す勢力が“それなり”の力を盛り返していると見ることができます。