2019年1月15日

HAL通信 12月31日号(経済、経営)をアップしました


HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2018年12月31日号
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発行日:2018年12月27日(金)
 
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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           2018年12月31日号の目次
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★消費税増税は止めるべき
★ファーウェイ問題
★中国の景気減速が止まらない(1)
☆企業における社長の力(6)
 
<HAL通信アーカイブス>http://magazine.halsystem.co.jp
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こんにちは、安中眞介です。
今号は経済、経営の話題をお送りします。
 
ソフトバンクの上場は、予想通り(?)公開価格の1500円を下回る初値で始まり、終値は1282円と予想以上に冴えない取引で終えました。
その後も1300円を前後する動きで、投資家のため息が聞こえてきそうです。
それでもストックオプションを保有する同社の役員は630円程度で株を買えるので、大儲けができたはずです。
証券会社や報道に煽られた一般投資家が割を食った形ですが、自己責任というしかないですね。
 
今年最後の今号は、暗い話題が多くなりました。
 
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┃★消費税増税は止めるべき                     ┃
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2万円の大台を割った株価ですが、米国株価の急反発を受けて27日には2万円を回復しました。
しかし、米中貿易戦争の激化が懸念される来年は厳しい局面になることが予想されます。
 
国民はよく覚えています。
2014年に消費税増税を行ったことで、回復基調だった日本経済が減速したことをです。
企業の好決算が続く昨今ですが、国民に実感は乏しく、はっきり言って「停滞」といってよい状態です。
この時期に再び消費税増税を行えば経済が下落する危険性は高いといえます。
 
こうしたことが分かっているから、政府は「増税の影響を緩和するため、しっかりと対策を採る」として様々な政策を打ち出しています。
しかし、一時的な対策ばかりで、対策が切れたときには、増税によるマイナス効果が大きく出てしまうという懸念は消えません。
キャッシュレスの5%還元に至っては、税金が悪意の組織の餌食になる愚策だという声も上がっています。
政府は、かつて、高額のハイウェイカードやパチンコのプリペイカードが偽造組織の餌食になったことを忘れたのでしょうか。
 
株価が恒常的な下落局面に陥れば、首相の口癖の「リーマンショック級」の打撃となり、増税の再々見送りという事態も考えられます。
というより、増税自体を止めるべきだと考えます。
軽減税率をはじめとする奇妙な政策とセットにした時点で、この増税は失敗なのです。
政策の失敗を認めた上で増税を撤廃し、参院選で国民の信を問うことが政治家としての王道ではないかと言いたいです。
 
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┃★ファーウェイ問題                        ┃
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カナダでの副社長の逮捕で、一気に一般にも知られるようになった華為技術(ファーウェイ)ですが、部品調達の多くを日本に頼っており、その金額は5000億円規模といわれています。
今後、同社の締め出しが本格化してくると、日本にもかなりの被害が出てくるということです。
 
通信事業者の交換設備からも同社製品を排除する動きが始まっていますが、大々的に採用しているのはソフトバンクだけのようです。
上場でミソをつけた格好のソフトバンクですが、ファーウェイ製品の大量採用でコストを下げているといわれています。
それゆえ、設備の入換えとなると、今後はコスト面でも苦しくなることが予想されます。
 
ファーウェイは米中貿易戦争の犠牲者という見方も出来ますが、同社が中国政府と一体の関係にあることは周知の事実です。
いつ米国が牙を剥くかと思われていましたが、今回の事態は中国政府も虚をつかれた格好です。
米国やカナダに対する激しい抗議に中国の狼狽振りが現れています。
 
実際の戦争は、戦闘能力と兵站(補給)力が勝敗を分けますが、経済戦争においても同様です。
戦闘能力とは技術力と機動動員力であり、兵站(補給)力とは経済力です。
中国が勝っているのは人口をバックにした動員力だけであり、技術力と兵站力は米国に及びません。
さらに今回のファーウェイ問題で、日本と欧州は、即、米国に追随する姿勢を鮮明にしましたが、中国側に付くことを明確にした国は皆無であり、ロシアも沈黙を守っています。
外交力でも遅れを取っているわけです。
 
米中貿易戦争が本格的な経済戦争に発展することは、短期的には世界経済にとって大きなマイナス要因となります。
ただし、ここで、わざわざ「短期的」と注釈を入れたのは、長期的にはプラス要因もあるということです。
プラス面の第一は、中国が世界制覇の野心を取り下げ、国際ルールを遵守する方向に舵を切るかもしれないという期待です。
ただし、今の習近平政権が続く限りは、それは難しいと言わざるを得ません。
そうなると、中国市場の不透明感が増すことになり、日本企業の中国からの撤退が加速されることを意味します。
今後、本気で撤退のタイムスケジュールを検討する企業が増えてくることが予想されます。
 
プラス面の第二は、次回述べることとします。
 
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┃★中国の景気減速が止まらない(1)                ┃
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今年上半期、中国の経常収支が赤字に転落したとの発表がありました。
これは中国国家外貨管理局の正式発表ですが、それによると、2018年1~6月の経常収支は、283億ドル(約3兆1300億円)の赤字となったということです。
 
経常収支とは、貿易収支+サービス収支+所得収支(海外からの利子や配当)です。
つまり海外からの総合的な稼ぎ高ということです。
これが赤字になったということは、海外から稼ぐカネより海外に流出したカネのほうが多くなったというわけです。
企業の本業利益にあたる貿易収支は、2017年度で4215億ドル(約46.6兆円)ですから、大幅黒字です。
しかし、この黒字の大部分は対米黒字です。
トランプ大統領が文句を付けるのも分かります。
現在、さらなる関税が上乗せされるということで、中国での駆け込み需要が発生し、黒字幅が拡大しているといいます。
だが、この黒字幅拡大は大幅下落の前触れですから、中国当局は焦っているわけです。
 
「一帯一路」などの政策による海外投資は、成功すれば利息や配当となって大きな収益をもたらしますが、焦げ付くとなると、丸々大きな損失となって降りかかってきます。
「一帯一路」に日本を引き入れようと必死になっているのは、その恐れが現実となってきたからです。
開発途上国への投資は、当該国の経済力に見合った規模にするのは当然ですが、それ以上に、相当に長いスパンで計画し、フォローしていくスタンスが必要です。
しかし、今の中国政府には、こうした長期的視野に立った考えは薄く、政治的な思惑ばかりが先行しています。
日本は、今のところは「リップサービス」でとどめておいたほうが無難といえるのではないでしょうか。
 
さて、最後のサービス収支ですが、これが大幅な赤字となって経常収支を悪化させています。
中でも、海外旅行の増加による「旅行収支」の悪化が顕著です。
つまり、滞在先での宿泊費、交通費、食費、爆買いと言われる買い物代などです。
これは、日本で見かける光景で実感しているとおりです。
中国に限らずどこの国でも、経済が成長してくるにつれ国民生活は豊かになり、海外への旅行熱が高まってきます。
さらに、値段が高くても高品質な海外製品(特に日本製品)に対する需要が高まってきます。
高額な関税がかかる輸入品よりも海外で購入した方が安いということで、電化製品や化粧品などの爆買いが発生したわけですが、これらが経常収支の悪化をもたらしているというわけです。
 
この先、米中貿易摩擦によって貿易黒字が縮小していけば、経常収支の悪化が急激に進むことになりますが、当然、米国はそうした事態を狙っているわけです。
それは、やがて人民元の暴落を招きかけないということで、中国政府は危機感を募らせています。
 
この問題、次回は、数字でもう少し掘り下げてみようと思います。
 
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┃☆企業における社長の力(6)                   ┃
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今回は、自分のサラリーマン時代の話をします。
「競争前の競争に勝とう」は、異業種からの中途入社というハンデを背負った自分が、社内の激烈な競争に勝てないと思ったことが原点です。
 
まずは「とにかく資格取得を」と考え、建築の資格を取得しましたが、それだけでは、建築士があまたいる会社では、永久に下っ端の現場監督止まりです。
その頃、学び始めたのが孫子の兵法で、有名な「百戦して百勝するは善の善ならず、戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」という言葉の意味を考えました。
そして、自分流にアレンジした戦略が「競争前の競争に勝つ」だったのです。
 
具体的には、建築の資格だけでなく設備関係の資格も取得し、「立体的な技術力」をアピールする。
これだけで社内の競争相手は相当に減りました。
さらに、興味があった原子物理学の知識を学び、原子力の現場を志願し、こうした施設の経験を積むことを組み合わせてきました。
かつ、現場での経験を基にしたコストダウン手法を積み重ねていき、誰もがいやがる「赤字必死の現場」に手を上げたところで、念願の現場所長になることができました。
この時点で、社内に競争相手はいなくなったのです。
 
しかし、コストダウンだけで勝負していくのは限度がありました。
お客様の事情や社内ルールの壁など、越えることのできない障壁が立ちはだかりました。
それでも、自ら営業の場面にも出て行きお客様を説得し、社内では首を掛けて岩盤のようなルールに挑戦していきました。
そうした奮闘を重ねていくうちに「お客様のキーマン」を味方に付けることが「競争前の競争に勝つ」ことの肝(きも)であることが実感として分かってきました。
考えてみれば当然のことなのですが、仕事を進めていくと、どうしても「顧客vs請負」の関係になっていってしまうのです。
そこで、目の前の仕事とは別に、お客様が困っていることを聞き、その解決に手を貸すことにしました。
この時、異業種にいる知人、官僚や大学にいる友人たちとの付き合いが大いに役立ちました。
彼らと技術力の高い専門会社の力を借りることで、いくつもの難局を突破することができました。
 
こうした経験から、創業した後も、「競争前の競争に勝とう」を掲げて不毛な争いを避ける経営をしてきました。
しかし、創業しての経営は、そう甘くはありませんでした。
大きな落とし穴に何度もはまり、苦闘する羽目に陥りました。
次回は、この話をネタに、社長の力を論じてみます。
 
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<編集後記>
ネットで「インド人は数字に強いは、作り上げられた幻想」という記事が目に留まりました。
その記事には、「平均で見ると、インドは日本や米国の後塵を拝しているのではないか」という、驚くような指摘がありました。
米国で働いた経験からすると、昔からIT関係にインド系の技術者は多かったように記憶しています。
これも、その記事によると「この幻想は、インドの歴史と先進国に移住した中産階級以上の活躍が作り上げたものだ」ということです。
インドの歴史とは、「ゼロの概念の確立」や「三角関数の発明」などを指します。
これは事実で、我々もその恩恵を享受しているわけですが、過去の話です。
 
また、「中産階級以上」という指摘は、カースト制度の上位に位置する“恵まれた”人々を指し、下位の多くの国民は、こうしたこととは無縁なのだというのが、この記事の締めくくりでした。
「なるほど」と思うと同時に、自分も「断片だけの思い込み」をしていたなと反省しています。
 
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