2018年4月15日号(国際、政治)

2018.05.02

HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2018年4月15日号
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発行日:2018年4月16日(木)
 
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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           2018年4月15日号の目次
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◇さて、日本はどうすべきか
◇軍事技術
★国会報道にはもう飽きた
◇韓国の歴史を学ぶ(その9)
 
<HAL通信アーカイブス>http://magazine.halsystem.co.jp
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
 
トランプ大統領がついにシリア攻撃を断行しました。
この攻撃が北朝鮮への牽制の意味も含んでいることは明白です。
トランプ大統領は、北朝鮮との会談で日本人拉致にも言及すると述べました。
「利用できるものはなんでも使う」ということがトランプ流なのでしょう。
 
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┃◇さて、日本はどうすべきか                   ┃
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予想外の米朝会談合意に続き、電撃的な中国訪問と、北朝鮮が外交攻勢を仕掛けてきた。
「日本は何をしているのか」という批判の声があるが、今は動く時ではない。
冷静に情報収集に当たることに徹すべきである。
 
金正恩は、明らかにトランプ大統領を恐れ、身の危険を感じている。
韓国の文大統領を取り込み、米国への橋渡しをさせたまでは良かったが、米朝会談が自分の思惑通りには進まないことを痛感したのであろう。
トランプ大統領は、躊躇を見せずに会談をOKしたが、穏健派の幹部を更迭し、超がつくほどの強硬派に変えた。
誰もが「軍事攻撃への布石」と思うことを人事で示したのである。
 
これを見て、中国は北京招待というエサを北朝鮮に投げた。
中国の狙い通り、金正恩はメンツを投げ捨てて中国にしがみついてきた。
 
米国にとり、中国の介入は想定済みであったと思われる。
中国に対し貿易戦争を仕掛けたことからみても、真の敵は中国だと確信しているのであろう。
 
さて、日本はどこまでこうした情報を掴んでいるのであろうか。
間もなく行われる安倍・トランプ会談では、情報の一端でも教えてもらえるのかどうか。
それがもらえなければ、経費と時間を掛けて米国まで行く必要はない。
首相には、その気概を持って会談に臨んで欲しい。
 
ところで、野党はいいかげん国会での遊びは止めにして、日米会談に臨む戦略を安倍首相に問いただすべきではないのか。
そういえば、北朝鮮問題や中国に対する外交・軍事戦略に対する野党の見解を聞いた記憶がない。
モリカケ問題以外で論争を仕掛ける能力のない野党では、存在価値が無いのではないか。
 
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┃◇軍事技術                           ┃
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中国がステルス戦闘機J-20の配備を開始したとの報道がありました。
その報道では、J-20は、世界最強と言われる米国のF-22戦闘機に匹敵し、「いずれ超える?」とまで書かれていました。
 
経済で米国に迫ってきている中国ですが、軍事技術においては、まだ相当の開きがあります。
軍事技術における米国の対抗馬は、まだまだロシアです。
ですが、そのロシアから合法のみならず、非合法手段まで使い軍事技術を吸収してきた中国は、なりふりかまわず軍事技術でも必死に米国を追っているのです。
 
軍事予算の伸びからも分かるように、中国の軍事力は急拡大しています。
習近平主席は、2月の全人代で「2049年までに米国に匹敵する軍事力を備える」と演説しました。
中国の野望むき出しと思えるような演説ですが、相当の無理を感じる演説でした。
あの演説は、対外向けではなく国内向けの演説で、自分への求心力を高めるのが目的だったと思われます。
 
中国は、南シナ海で48隻もの艦隊を動員しての演習を行いました。
大量の軍艦建造計画も発表しています。
つまり、数において米国に匹敵する艦隊を持つことをまず目標にしたということです。
それは、軍事技術における米国との差は簡単には埋まらないことを自覚したとも言えます。
 
数量は、経済力さえあれば、増やすことは比較的容易です。
しかし、技術はそう簡単ではありません。
一朝一夕で身に付くものではなく、優秀なスタッフ、研究開発体制、そして時間が必要です。
中国の軍事技術が米国に追いつく日が来るかどうか。
不可能ではないでしょうが、相当に難しいことです。
 
かつて私は、そうした軍事技術の一端で仕事をした経験があり、そこから言えることがあります。
配備が始まった中国のステルス戦闘機J-20には、「WS-15 Emei」という新型エンジンが搭載されたということです。
このエンジンは、スペック性能では、F-22のエンジン「F119」を25%上回るとされています。
しかし、この数値を鵜呑みにはできませんし、安定性にも疑問符が付きます。
2017年に「朱日和」訓練基地で行われたJ-20の訓練映像を見ましたが、マルチロールなどの飛行の様子からは鈍重な印象を受けました。
ステルス性の低さがうかがえる形状などからも、F-22に匹敵する性能とはとても思えませんでした。
 
我々が気をつけなければいけないことは、報道の鵜呑みです。
特に、軍事技術に関わる報道は、多方面からの情報を組み合わせて冷静に分析する必要があります。
J-20の電子兵器の性能は、今のところ謎ですから、この面での論評はできません。
引き続き、情報は探っていきたいです。
 
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┃★国会報道にはもう飽きた                    ┃
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森友につづいて加計問題と自衛隊の日報問題が蒸し返され、国会は1年前に戻ってしまった感がある。
野党やマスコミは「真相解明を」と叫ぶが、「真相などもう分かっていることではないか」と言いたくなる。
 
前号で書いたように、「文書書き換え」など「よくある話」なのである。
今まで、私を含めて、悔しい、理不尽な思いをしてきた人は多いと思う。
だから、それが表に出てきたことは良かったといえる。
少しは胸のつかえが取れた思いがするのは事実である。
その点に関しては、粘って事実を引き出した野党の功績といえる。
だが、ここまでにして欲しい。
 
官僚のいい加減さ、首相の対応のまずさなどは、十分に国民に伝わった。
大した文書や日報でもないのに、それを隠した官僚や自衛隊の対応はお粗末であり、感情的に反論する安倍首相の態度は褒められたものではない。
しかし、法に照らしてみれば、明確に違法と言える内容は見当たらない。
首相が「こうしろ、ああしろ」と命令したような文書は皆無だし、自衛隊の日報の記述に問題となる記述は見当たらない。
野党は「戦闘」という文字があれば問題だというが、派遣されたのは紛争地帯である。
そもそも「戦闘地帯に自衛隊を送ることはない」という詭弁が問題なのだが、安全だったら自衛隊が行く必要はない。
国会で、そうした建前論争を行うことは虚しい。
日報の記述も、銃撃戦があったという話を聞いて日報に書いただけともいえる。
自衛隊自身が戦闘を行なったわけではない。
政府は、そのように答弁すれば、それで終わる話である。
 
つまり、どの問題も法的に政府を追い詰めるほどの情報は出てこなかった。
あとは、国民の審判に委ねるべきである。
国民に代わって首相の首を取るなどと叫ぶのは、野党の思い上がりである。
毎日、同じことばかりの国会報道には、もう飽きた。
 
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┃◇韓国の歴史を学ぶ(その9)                  ┃
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韓国では「正義は法より上にある」という考え方が支配的です。
一見、間違っていないように思うかもしれませんが、これは「人民裁判」を正当化することに繋がる危険な考え方です。
民衆によるリンチを正しいとする考えです。
それに対し、たとえ国民全員が極刑を叫んでも、法に則った裁きを行うことが法治国家です。
しかし、韓国では違うのです。
 
この連載の冒頭でソウルの独立門のことを書きました。
この門に扁額が掲げられているのですが、それを書いたのは李完用という人です。
彼は日韓併合条約に調印した人物で、韓国国民からは「売国奴ナンバーワン」と言われています。
韓国は2007年に親日派を処罰する法律を制定しましたが、これを事後法(後に作った法律で、その前の行いを裁く)にして、戦前の行いを断罪しているのです。
そして、この事後法により、李完用の現代の子孫は財産を強制的に没収されたのです。
日韓併合条約は1910年のことです。
100年以上も昔の時代に結ばれた正式な条約制定を罪として裁くことにもびっくりしますが、現代に生きている子孫まで、その罪が及ぶというのですから、もはや「狂気」です。
 
しかも、大半の国民は、独立門を「日本から独立した記念の門」と誤解したままです。
そして、ここに掲げられた李完用の作品は史跡として登録され、多くの人が観光に訪れています。
韓国国民の多くは、歴史の事実を知らずに感情を操られているという典型的な証拠です。
 
この感情の根底を為しているのが「事大交隣思想」です。
「事大」とは「大国=中国に事(つか)える」こと、そして「交隣」とは「隣国=日本と交わる」ということです。
でも、単純に「日本と仲良く交わる」ということではないのです。
そこには、学問として朝鮮半島に根付いた朱子学の「華夷意識」が加味されます。
つまり、隣国の日本は「夷=下等な国」という意識があるのです。
それに対して、中国は「華=中心にある国」ですから、中国-朝鮮-日本という序列が大事なのです。
つまり、「日本が朝鮮に礼を尽くして初めて付き合ってやる」という考えになっているのです。
 
さらに、朝鮮半島は、北は中国に接し、南は海を隔てて日本と接しているという地政学的な位置関係にあります。
李氏朝鮮として1392年に統一されるまで、朝鮮半島は幾つもの国に分かれ、争いを繰り返してきました。
必然的に高句麗などの北側の国家は中国への隷属意識が強くなり、百済や新羅などの南側の国家は、日本との付き合いが深くなったのです。
この意識は李氏朝鮮として統一しても根強く残り、北は「事大」意識で中国寄りになり、南は「交隣」意識で日本寄りだったのです。
 
戦後、日韓併合から再独立した時に南北に別れてしまったのは、米ソ冷戦が最も大きな要因ですが、
歴史的な南北の意識の違いも大きいのです。
日本による併合の影響で南北に分断されたわけではないのです。
 
韓国は、こうした自国の歴史を捻じ曲げ、未だ反日教育を続けています。
そして、100年前の人物である李完用を売国奴として裁いているのです。
67年前にサンフランシスコ講和条約を結んだ吉田茂を売国奴と呼ぶ日本人はほぼ皆無なのとは対照的です。
歴史を現代に裁くのは愚かなことと、韓国には気付いて欲しいものです。
 
9回に渡って連載した「韓国の歴史」は今回で終わります。
ご購読、ありがとうございます。
 
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<編集後記>
大リーグにおいて投打で活躍する大谷選手、スゴイの一言しかありません。
あの張本さんですら、しぶしぶながら、認めざるを得ない様子に笑ってしまいます。
 
野球の本場、米国でも常識はずれ、規格外ということで、米国の一般マスコミまで特集を組むほどです。
これまでの日本人のイメージを大きく変える大谷選手には、まずはこの1年を無事に乗り越えて欲しいものです。
 
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