2017年9月15日号(国際、政治)
2017.10.03
HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2017年9月15日号
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H A L 通 信
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発行日:2017年9月15日(金)
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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2017年9月15日号の目次
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★北朝鮮問題の行方
◇中国の今後(後編)
◇前原民進党の行く末
◇韓国の歴史を学ぶ(その2)
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
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発行日:2017年9月15日(金)
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2017年9月15日号の目次
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★北朝鮮問題の行方
◇中国の今後(後編)
◇前原民進党の行く末
◇韓国の歴史を学ぶ(その2)
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
北朝鮮は予想通り6回目の核実験を強行し、さらに日本を飛び越えるミサイルを再度発射しました。
やがて、本当に米国まで届く核ミサイルを装備するところまでいくのでしょうか。
それとも、その前に米国による先制攻撃が行われるのでしょうか。
今号は、この話題を最初にお送りします。
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┃★北朝鮮問題の行方 ┃
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マスコミは戦争前夜のような報道を繰り返す一方で、コメンテーターの「戦争はいけない」という、毎度、ボケたようなコメントを垂れ流す。
もう少し気の利いたことは言えないのかと、フラストレーションばかりが溜まる。
・・と思っておられるみなさまに、少々「突っ込みすぎる」見解をお送りします。
いまのトランプ政権の外交・軍事を実質的に動かしているのは、マティス国防長官を始めとする3人の元軍人である。
軍事のド素人であるトランプ大統領は、ツイッターで吠えることしか出来ない。
米国の結論はもう出ている。
まず、北朝鮮が先に攻撃を仕掛ける可能性であるが、これはほぼゼロと見ている。
それが北朝鮮の終わりを意味することの分別ぐらいは金正恩にあると思うからである。
一方、米国は「よほどのことがない限り」先に攻撃はしない。
問題は、その「よほどのこと」が何かである。
一つは、北朝鮮が米国まで届く核ミサイルを本当に持ってしまうことである。
北朝鮮は、そこまで出来て初めて米国と対等の立場で交渉が出来ると思い込んでいるので、この危険性はかなり高い。
ただ、そのカギを握っているのはロシアと中国である。
明らかに、北朝鮮の核もミサイルもロシアの技術支援があってこそ出来たことである。
そして、中国は経済で、そうした北朝鮮を支えてきた。
両国とも、北朝鮮暴発の危険性は考えているが、支援を止めることはない。
米国に対する北朝鮮カードを手放したくはないからである。
実は、北朝鮮に対する一番有効なカードは別にある。
それは、金正恩の個人口座の凍結である。
彼の個人資産は、日本円で3000億円とも1兆円とも言われている。
このカネを個人の“ぜいたく”というより、自分に忠誠を誓っている側近や軍人に使っている。
その取り巻きの数は数百人規模と言われているが、かれらが金正恩を担いでいるのである。
今回の国連安保理の制裁決議も腰砕けの内容だが、米国が提案してきた新たな制裁項目に注目した。
石油の全面禁輸と並んで、金正恩の個人資産の凍結が入っていた。
米国は、いよいよ「最後の一歩手前の手」を持ち出したということである。
この2つを全面的に実施したら、間違いなく北朝鮮は潰れる。
だが、そうなると、北朝鮮は座して死を待つか、暴発するかしかなくなる。
当然、後者の可能性が高くなるのだが、米国は、そこまで腹をくくったのである。
しかし、中ロの反対は目に見えていて、安保理の採択は出来ないことも分かっていた。
だから、今回の提案は採択されないことを前提に出してきたと考えるべきであろう。
それでも、米国の戦争への決意が一歩前に出てきたことは確実である。
果たして、北朝鮮が、それをどう受け止めるか。
そのうち分かると思うが、日本は最悪の事態に備えたほうが良さそうである。
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┃◇中国の今後(後編) ┃
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中国は10月18日から、5年に一度の全国人民代表大会(略称=全人代)を開催する。
この全人代には、常に「日本の国会に相当するもの」との説明が付くが、民主主義国家の国会とは似て非なるもので、新しい執行部のお披露目のセレモニーと思ったほうがよい。
ただ、今回の大会は世界の注目を集めている。
2期目に入る習近平主席の独裁体制が固まるかどうかに関心があるからである。
まず第一の注目点は、習近平国家主席が「党主席」のポストに就任するかどうかである。
ご存知のように、共産党一党支配の中国では、国家主席より共産党のトップのほうが格上である。
今の習近平国家主席の共産党での肩書は「総書記」である。
なぜか共産主義、社会主義は「書紀」とか「委員長」とかの肩書が好きなようであるが、この話はまた別の機会で。
現在は、総書記が共産党トップを意味するので、習近平氏が最高権力者であることは間違いない。
総書記よりも“エライ”「党主席」というポストは、毛沢東が1976年に死去するまで保持していたが、
個人崇拝が強くなり、そのことが文化大革命の悲劇に繋がったということで、1982年に、当時のトップ トウ小平が廃止した。
それを覆し「党主席」を復活させるということになれば、習近平総書記の独裁体制が固まり、
「2期10年」が慣習となっているトップの座を半永久的に保持することを意味する。
日本にとっても無関心ではいられないことである。
二番目の注目点は、「チャイナセブン」と言われる7人の常務委員の顔ぶれである。
8月31日号で書いたように、情報では以下の顔ぶれが上がっていた。
習近平 国家主席(留任) 太子党派
李克強 首相(留任) 共青団派
胡春華 副首相 共青団派
汪洋 全人代常務委員長 共青団派
栗戦書 太子党派
陳敏爾 太子党派
韓正 海派
入れ替わりがあるとすれば、以下の候補。
劉奇葆 共青団派
趙楽際 太子党派
王滬寧 太子党派
かなり以前から、習近平主席の右腕と言われ腐敗撲滅(というより政敵打倒)に辣腕を振るった王岐山の留任が取り沙汰されていた。
しかし、定年67歳といわれる常務委員として残るには、69歳という年齢がネックであった。
上記のリストに王岐山の名前はないが、慣例を押し切る可能性は残っている。
もし留任ならば、それだけ習近平主席の権力基盤が強固になったことを意味する。
これが第三の注目点である。
「中国の夢」を語ることで、習近平主席は壮大な野望を持っているかのように思われるが、現実の厳しさはよく見ている。
今の中国が見ている世界情勢は、次のような世界である。
「小さな武力衝突は起きても、大国間の戦争は起きない。経済のグローバル化と相互依存はさらに進展し、世界の平和は続く」
「一方、政治的には米国一極体制から多極化への動きが加速され、その過程の中で、世界は不安定化する」
そして、中国が進める世界戦略については、以下のように思い描いている。
「世界が不安定になることは、リスクであるが同時にチャンスでもある。今や世界大国となった中国は、こうした新しい時代の秩序の形成やルール作りに積極的に関与し、自国の権益を拡大していく」
その先には、薄ぼんやりではあるが、米国に代わって世界一の強国になるという野望が見え隠れしている。
こうした野望の実現性については、次号の「中国の野望はなるか?」で解説したいと思う。
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┃◇前原民進党の行く末 ┃
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幹事長人事という最初の仕事でつまずいた前原民進党の行く末は暗雲だらけである。
今の体制のままでは10月の補選は全敗となる公算が強い。
それゆえ、やむを得ず共産党と組む可能性があるが、それで負けると、いよいよ断末魔状態となる。
離党者が相次ぎ、党は衰退の一途をたどる。
かつての社会党の後追いである。
20数年前の話であるが、若き日の前原氏に期待し、パーティー券を買い選挙資金の寄付もしたことがある。
しかし、ある日のパーティーでの前原氏の姿勢にがっかりし、以降関心を失った。
それでも、最後の期待を掛けて助言するとしたら、枝野氏グループと袂を分かち、党を割れということを言いたい。
その上で考えよ。
安倍首相が一番恐れていることをである。
それは、民進党保守派(つまり、前原氏たち)と小池都知事、橋下氏の三者が組むことである。
自民党は、こうした政界再編を何より恐れている。
だったら、それをやれば良いのである。
うまくしたら、自民党の反安倍勢力の一部も抱き込めるかもしれない。
国会議員たちは、何よりも自分の議席が大事である。
1年3ヶ月後に迫ってきた衆院の任期を考えると、そろそろ国会の椅子も座り心地が悪くなってきた。
そうした議員は自民党の中にもかなりいる。
ここで思い切った手を打てば、マスコミが派手に取り上げてくれて、彼らも動揺する。
国民も、今の政治に飽きてきて、新たな政治劇場の幕開けを期待している。
そうした大きな風を起こすことに政治生命を賭けるのである。
でも、「言うだけ番長」の前原氏にはムリか・・
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┃◇韓国の歴史を学ぶ(その2) ┃
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朝鮮半島は、西暦918年~1392年の間、高麗(コリョ)王朝の支配下にありましたが、1270年頃からは中国に台頭した元帝国に隷属する属国になっていました。
テレビ東京で放映していた「奇皇后~ふたつの愛 涙の誓い~」は、この時代のドラマですから、観られていた方もいたのでは・・。
ちなみに、主人公の奇皇后は実在の人物で、元に貢物として贈られた女性です。
彼女は持ち前の才覚と美貌で元皇帝の皇后にまで上り詰めましたが、その背景には中国に隷属してきた朝鮮の屈辱の歴史があるわけです。
その高麗王朝ですが、軍人だった李成桂という男に倒されてしまいます。
李成桂はすぐに中国(この頃は明)に使者を送り皇帝に国名を選んでもらいました。
つまり、いつの時代も朝鮮の王は中国皇帝に認めてもらう必要があったのです。
ともかく、こうして出来た王朝が「朝鮮」という国で、李成桂の名を取って「李氏朝鮮」とも言われました。
李氏朝鮮は、それから20世紀初頭まで、約500年も続きました。
その間、日本では、室町時代から戦国を経て江戸時代へと時代が流れていますから、李氏朝鮮は長く続いたものです。
19世紀末、日本にペリー提督率いる黒船が現れ、太平の平和は崩れていきました。
その前から、近代化された軍事力の西欧列強の前にアジアはどんどん侵略され、大国であった清國も阿片戦争で血祭りにあげられ、日本や朝鮮も風前の灯火の状態でした。
当初、日本では外国人は国に入れるなという「攘夷論」が大勢でしたが、下関戦争、薩英戦争の惨敗で目が覚め「このままでは欧米の植民地にされる」との危機感から、欧米流の中央集権国家になるべく明治政府に移行しました。
我々は学校で「薩摩と長州が手を組み幕府を倒した」と習いましたが、これは間違った教育でした。
実際は、徳川幕府が天皇を中心とした国家への衣替えを決断したのです。
確かに、鳥羽伏見の戦いや会津藩の悲劇等がありましたが、あれは手違いや一部の陰謀に踊らされた結果で、幕府はその戦力の大半を投入することなく政権を明け渡したのです。
これを主導したのが、幕府の老中筆頭であった阿部正弘であり、後を継いだ大老井伊直弼だったのです。
阿部正弘は激務が祟り39才の若さでこの世を去り、井伊直弼はご存知、桜田門外の変により44才の若さで生涯を終えています。
でも、彼らの奮闘がなければ今の日本はなかったかもしれないのです。
話が朝鮮から外れましたが、当時の日本政府は、西洋の軍事力に対抗するため、隣の朝鮮と同盟を結ぶべく1868年、李氏朝鮮に使者を送りました。
圧倒的な軍事力の差を痛感していた日本は、少しでも仲間が欲しかったし、また朝鮮が西欧に占領されてしまえば、自国防衛も難しくなるので、なんとしても朝鮮と同盟を結びたかったのです。
ところが朝鮮は、なんと天皇の親書の受取りを拒否したのです。
理由はこうです。
朝鮮から見ると、中国は格上、日本は格下(中国と国境を接していないから)、さらに西洋人は「夷狄」として野蛮人扱いなのです。
日本は、その野蛮人と“中国の許しも朝鮮への説明もなく”外交条約を結び、あろうことか中華皇帝以外に使用が許されない「皇」の字が入った親書を持ってきたのです。
「こんなもの受け取れるか」となって突き返したのです。
日本は、中華皇帝体制の外に位置し、独自の天皇を頂く完全な独立国家ですから「皇」の字を使うことは当たり前です。
しかし、李氏朝鮮は、他国を平等に見ることもなく、自分たちの一方的な思い込みのため、交渉のテーブルに着くことさえ拒否したのです。
その朝鮮が、その後どうなったかは、誰もが知るところです。
なにやら、現在の韓国も一緒に思えてきませんか。
自国の歴史をまっとうな目で見られない悲劇は今も続いているのです。
次回は、日韓併合の話をしましょう。
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<編集後記>
桐生選手がついに10秒の壁を破り、9秒98の日本記録を打ち立てました。
日本選手権で破れ、世界陸上の代表になれなかった失意から、短期間で立ち直った精神力には感服します。
世界記録は無理でも、9秒91のアジア記録更新を目指して欲しいものです。
そうして、東京五輪でメダルを手にする姿を想像したら楽しくなりました。
日本の若者は頼もしいです。
<建設ビジネスサロン>
今月は、あと1回、27日(水)にもOFFサイトサロンを開きます。
前回来られなかったみなさん、ぜひお越しください。
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