自民党総裁選の行方

2024.03.04


上記の国際情勢とは裏腹に日本政治は泥沼状態です。
派閥と裏金問題で大騒ぎとなっていますが、自民党政権自体は倒れる様子がありません。
 
野党があまりにも弱いため、自民党は内部抗争に明け暮れる余裕(?)があります。
そこが日本政治の一番の問題です。
立憲民主党の泉健太代表が「次の総選挙で政権交代を」とか「150議席取れなければ代表を辞める」の発言をしているのは、野党のあまりの弱さへの危機感というより焦りの現れです。
しかし、今のままの野党が政権を取れると考えている国民はほとんどいないでしょう。
 
そんな低空飛行の野党に対する安心感もあって、自民党内の関心は9月の総裁選に集中しています。
その中でキーとなるのが、岸田首相と麻生氏の関係です。
岸田首相は、いち早く自分の派閥を解消し、他の派閥を追随させることを国民へのアピール材料としています。
これで若干支持率が上がりましたが、すぐに下がっています。
その上15日に、個人の確定申告が始まることに合わせ、
「確定申告および納税を適切に行うようお願いしたい」と言ったことで、さらに下がってきています。
となると、次の手は「企業・団体からの献金禁止」あるいは「裏金の使途の強制公開」となるのでしょうか。
 
この派閥解消に真っ向から反対し、自派閥の存続を宣言しているのが、麻生副総裁です。
麻生氏がここまで強気に出ている理由は2つあります。
ひとつは、「そもそも岸田首相を誕生させたのはオレだぞ」という自負と「それを裏切った岸田は許せん」という怒りです。
もうひとつは、麻生派の全議員は政治資金の収支をすべて「収支報告書」に記載しているということがあり「やましいカネの出入りはない」と言えるということがあるようです。
(裏が取れている情報ではないため、真偽は分かりませんが・・)
 
岸田首相は、さらに国民受けが良い(と思われる)策を打ち出し、裁選の前倒し、場合によっては衆院解散・総選挙に打って出ることを目論んでいると思われます。
 
しかし・・、ご本人自身の魅力に乏しい、あるいは「面白さ」に欠けるという弱点を補うことができるのでしょうか。
「面白さ」という点では麻生氏のほうが一枚上手で、数々の失言も支持者には結構受けています。
上川陽子外相への言及も、真意は「上川氏を担ぐこともあるぞ」という岸田首相へのブラフです。
 
早速、マスコミは「上川首相もあり・・」などと軽薄に囃し立てています。
上川氏の閣僚としての能力に疑問はありませんが、しかし首相となると話は別です。
なにより、ご本人には麻生氏のコマとなる気があるようには見えませんが・・
 
ネットでは高市早苗経済安保相を押す声が高いですが、総裁選挙がどのような形で行われるかがカギです。
総裁選前に党幹部の談合で決まれば、可能性はゼロです。
また、国会議員だけの選挙となれば、苦しいでしょうが、全党員による選挙となれば、その可能性は上がります。
20人の推薦人を、どのような顔ぶれで集められるかに注目しています。
さて、どうなるでしょうか。