自民党総裁選が面白くなる?
2024.06.18
相次ぐ選挙の敗北に、さすがに自民党の議員たちの心理に“さざ波“が立ち始めたようです。
岸田首相は得意(?)と思い込んでいる外交で点を稼ごうと、海外旅行(失礼)ならぬ各国訪問に勤しんでいますが、支持率は下がる一方、ついに20%を切る世論結果も出だして「もう死に体」という声も聞こえます。
それでも、首相には今国会での抜き打ち解散という伝家の宝刀があります。
「不備だらけ」と言われても、政治資金規正法を成立させた上で解散すれば、なんとか政権は維持できると踏んでいるかもしれません。
しかし、サミットでイタリアへ行っている間に、麻生氏が茂木氏と会食を持ったり、菅前首相が萩生田氏や加藤氏と会ったりと、首相の外堀がどんどん埋められているようです。
つまり、今の政局は麻生氏と菅氏が軸になって動かしていると言われています。
お二人は、岸田首相を見限っている様子で、サミット前に首相から持ち掛けられた会食の誘いを断ったとの情報も流れています。
しかし、こうした動きで自民党内がうまく収まるとしても、総選挙の顔となると茂木氏や加藤氏では、まったくインパクトに欠けます。
当選が危ない議員たちからダメ出しが出そうに思うのです。
そうなると、保守派の雄として人気の高市氏や世論調査で常に名前が上がる河野氏や石破氏の芽もあると言えます。
ただ、彼らは常に名前が上がるだけの「候補止まり」の感もあり、一般国民に対するインパクトに欠けるきらいがあります。
総裁選に出馬するには国会議員20名以上の推薦が必要ですが、派閥の大半がなくなった現在、票が読み切れなくなっているようです。
また、マスコミの報道には載りませんが、ネットの世界では40代、50代の若手の名前が上がってきています。
表の報道とネットの世界は、かなり違った様相を見せています。
彼らが20人の推薦人を集められて立候補したなら、今回はともかく、その次の目となるかもしれません。
“ぼろぼろ”になりかけていても、自民党には、まだ上記のような芽があることは確かです。
一方の野党となると、そうした芽すら見出せない状態です。
立憲民主党の泉代表は「政権交代を!」と叫んでいますが、誰も耳を貸さない状態です。
政権交代をした先の青写真の1枚すら出せない政党が野党第一党だという現実が重たいです。
まあ、現在のところは、自民党の総裁選が唯一の劇場ですから、少しでも面白くなれば“いいな”と思うばかりです。