自民党の凋落と参政党の躍進

2025.07.16


先月号で「結局、自民党が少し負けるぐらいの結果になりそう」と書きましたが、予想を変えます。
自公で50議席を割り込むと非改選議員を含めても過半数割れとなりますが、本当にそこまで負ける可能性が大きくなってきました。
この要因は、自民党が石破茂氏を総裁に選んでしまったことにあります。
「消費税減税は金持ち優遇」などの発言から、この人の頭の中身が透けて見えてしまっています。
 
これに一番救われたのは国民民主党です。
山尾志桜里氏を担ぐという大チョンボの印象が薄くなり、支持率が回復傾向にあります。
でも最大の恩恵を受けているのは参政党でしょう。
神谷代表の発言内容には「どうかな~」の危うさがあるものの、行き場を失った保守支持層の票が流れています。
自民党には「保守支持層は何があっても自民党に投票する」の驕りがありました。
確かに、岩盤支持層といえる保守派の国民は、共産党や立憲民主党などの、明らかな左派政党に投票することはないでしょう。
しかし、その層は高齢化し、減る一方です。
他方、若い有権者は「半自動的に自民党に投票」とはなりません。
それでも、若者はリベラル思想に傾いているわけではなく、“ゆるい”保守寄りが多いのです。
それが「でもな~、今の政権は税を取るだけだからな」として、結局、棄権していたのです。
そこに、国民民主党、そして参政党という、保守傾向の政党が出てきたのです。
自民党に失望した高齢者の票も吸収して彼らの支持が伸びるのは当然です。
 
与党の敗北が現実になることは、石破政権の終わりを意味します。
しかし、過半数を割っても石破氏は首相の椅子にしがみつくつもりで、立憲民主党の抱き込みに必死の様子です。
 
石破首相は、外交でも、トランプ米大統領にバカにされ、G7でもEU首脳たちとの雑談の輪に入れず“ボッチ”状態。日本人として、情けない限りです。
自民党には、それなりの見識を持ち、外交もこなせる人材は何人もいます。
立憲民主党に比べても、人材はいます。
なのに、なぜ、こんな男を総裁に選んでしまったのか。
それは、地元のボスに過ぎない議員、利権とカネにしか関心がない議員、中国に取り込まれている議員。そうした醜い集合体がこんな人物を総裁にし、そして首相にしてしまったのです。
 
赤澤大臣が7回も訪米して必死に関税除外を訴えましたが、予想通り成果ゼロで「マイル稼ぎが目的か」などと揶揄される始末。
私は、サラリーマン時代、毎月のように米国に出張した時期がありましたが、何の成果も挙げられなかったら、間違いなくクビだったと思います。
もちろん、赤澤大臣を同列には論じられませんし、何のバックアップもしない石破首相の責任のほうが大きいです。
それでも、赤澤大臣に「一寸の虫にも・・」の気概があるなら、石破首相に辞表をたたきつけ、「こんなアホな役、やってられるか」と啖呵を切って欲しいですね。
 
今回の選挙では、日本国民の意思が問われています。
私は、今の政権を終わらせ、新しい政治に変える一歩を期待して期日前投票に行きました。