中国経済は底なし沼に沈んでいくのか?
2023.08.31
【経済・経営】2023
、中国国内で破産申請しないの?」と思うのは当然ですが、たとえ破産申請しても中国の裁判所は受理しません。
さらに「なんで?」と思いますが、中国は「共同富裕」を掲げる共産主義の国です。
「だれであれ、破産すること」はあり得ないのです。
あるとしたら、絶対君主の習近平主席が「あいつは破産だ!」と言う場合だけですが、まあ、それは無いでしょう。
中国経済は、もう長い間「破綻する・・」と言われ続けてきましたが、数字的には発展を続けてきました。
しかし、今や、この数字そのものが信用できないことが明らかになってきて、ようやく(?)破綻に向かっているのではないかと世界は気づき始めています。
かつての日本のバブル崩壊が典型的な例ですが、経済問題は、現象が表に出てきた時は既に終盤に入っているとの認識が必要です。
日本のバブル時代、高層ビルやマンション、大型商業施設の建設ラッシュが起き、札びらが飛び交ったことは、今では誰もが知っています。
当時の建設業界では、一晩で百万円単位の接待が常態化し、政治家への裏工作も「当然」という風潮がまん延していました。
私は、その最前線にいて、異様に膨らんでいくバブルの有様を実体験していました。
そして「こんな経済、続くわけがない」と確信していました。
怖いのは、そんな私でも、自分の感覚が麻痺して、その渦の中に飲み込まれていったことです。
現在の中国は、あの時の日本の数倍規模のバブルが膨れ上がっています。
すでに不動産市場の破綻が現実になってきていますが、若者の失業率が20%超という数字にも現れています。
この数字すら「ウソだ」という声が上がってくると、なんと当局は失業率の発表を止めました。
こうした中国の姿勢には呆れるだけですが、様々な経済数値のサバ読みは、世界中で周知のこととなっています。
世界第二位で、日本の3倍といわれるGDPに対する信憑性は無いと思ったほうが良いようです。
習近平主席が経済に弱いことは、今や世界中に知れ渡っています。
その上、経済通と言われていた李克強前首相に代わりNo.2に抜擢された李強首相は、とても経済通とは言えない“しくじり先生”です。
強引に三期目に入った習近平主席は、「共同富裕」という“かびの生えた”共産主義経済を強引に進めています。
まるで、原始共産主義に戻る政策といえますが、政権幹部は、李強首相をはじめ、みな習近平主席のイエスマンであり、こうした無理な経済の方向転換に何の異議も唱えません。
では、この先、どうなっていくのでしょうか。
商売人は、「掛け売りはできない、現金で・・」と言いたいでしょうが、過度にスマホ決済が進んでいる都市部のお店では、そもそも現金での支払いはほぼ皆無です。
そうなると、信用決済を行っている金融会社の破綻、銀行預金の引き出し騒ぎと続き、やがて、ハイパーインフレへ進み、輸入もできなくなるという事態へと進行するでしょう。
もちろん、上記は最悪のシナリオですが、「あり得ない」とはいえないのです。
何より、一人独裁者となった習近平主席が何も発言せず、何もしない(できない?)という酷さです。
中国国民は、経済センスゼロの指導者を抱くことの怖さを、これから身をもって味わうことになるのではないでしょうか。