2016年3月15日号

2016.03.31

HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2016年3月15日号
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発行日:2016年3月15日(火)
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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           2016年3月15日号の目次
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★原発事故の責任
☆国連女子差別撤廃委員会(CEDAW)
☆経済と政治(1):安全保障
http://magazine.halsystem.co.jp
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
米韓と北朝鮮の応酬で「朝鮮半島 一触即発」のような報道がなされています。
たしかに危険性ゼロとは言いませんが、今回の米韓軍事演習に反発して北朝鮮が先制攻撃に出るとは考えられません。
結果は目に見えているからです。
ミサイル発射なども、口喧嘩の延長と考えれば、警戒は必要ですが、騒ぐことではありません。
一連の報道は、マスコミの販売戦略と言ってもよいでしょう。
なぜなら、マスコミの「売らんかな!」の嫌らしさが目立つからです。

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┃★原発事故の責任                        ┃
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5年前の福島第一原発の事故をめぐって、東電の当時の首脳3人の責任を問う裁判が続いています。
判決がどう出るか分かりませんが、この裁判に意味があるとは思われません。
もちろん、誰も責任を取らなくても良いということではありませんし、被告に責任が無いとも思いません。
彼らに有罪判決が出ることが筋とは思っています。
しかし、それで真の責任追及が終わりになってしまうことのほうが問題だと思うのです。
東電は民間会社ですが、政府の関与が強く働く会社です。
彼ら3人は、形の上では経営者ですが、絶対権限があるわけではありません。
あえて言えば「上級管理職」に過ぎません。
原子力事業は国策で進められてきたものです。
当時の総理大臣および経産大臣が、実質的な会長であり、社長です。
一番重い責任は彼らにあったと考えます。
原発に限らず、事故が起きる原因は、天災か人災、あるいは組織上の欠陥にあります。
原子力施設の建設に多少なりとも携わってきた経験から言えることですが、
日本の原発は、あの程度の地震で制御不能になるはずはなかったのです。
ですから、地震や津波という天災を原因とすることは許されません。
では、人災だったのでしょうか。
人災を原因とするには、その当事者が「不法行為を働いた」か「過失があった」ことを証明する必要があります。
推測ですが、東電の首脳部から現場の運転員に至るまで「不法行為を働いた」者はいないと思います。
「過失」は多々ありましたが、誰が致命的な過失を犯したかの実証は難しく、専門家の意見も定まっていません。
となると、最も大きいのは「組織上の欠陥」ということになります。
それも、原発を国家事業として推進する大きな意味での「組織上の欠陥」です。
読者の方は、もうお分かりと思います。
何がなんでも原発を推進しようとする政府、一方で、何がなんでも原発を阻止しようとする反対派。
この妥協の無いぶつかり合いの解決策は「絶対安全」という「安全神話」と「カネ」でした。
この解決策に沿って作られた組織上の欠陥こそ、原発事故の真の原因です。
そして、その欠陥を生んだ責任は、推進した政府だけでなく、「安全神話」と「カネ」を得た住民、国民の側にもあるのです。
この世に「100%安全」なものなど無いことを知りながら、安全神話とカネをバーター取引した者たちがいます。
そのことを問わない、この裁判など何の意味もありません。
沖縄問題も、東北大震災の津波被害も、同じ構造だからです。

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┃☆国連女子差別撤廃委員会(CEDAW)               ┃
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何かと物議をかもす(?)国連女子差別撤廃委員会(CEDAW)が、3月7日に日本軍慰安婦問題に関する「最終見解」を発表しました。
案の定、日本に対し「謝罪と賠償」を求める内容で、日本では反発が広がっています。
昨年末の日韓合意をも否定しかねない内容で、韓国政府も扱いには苦慮しています。
慰安婦の存在は歴史上の事実ですが、世界各国で売春が合法化されていた時代の話であり、
それ自体に対する「謝罪や倍賞」を問うことは、意味のないことです。
問題の核心は「強制があったどうか」ですが、日本政府は強制性を示す証拠が出てこない以上「無かった」との立場です。
これに対し、韓国の世論や日本の一部では、「慰安婦の証言」を盾に「強制性はあった」という見解を取り、日本政府に「謝罪と賠償」を求めています。
このような問題は、事実を示す証拠の確認と外交交渉で解決していくことが法治国家のあり方です。
とすると、昨年末の日韓合意に則っての解決策しかありません。
しかし、このようなことを百も承知の上で、国連女子差別撤廃委員会(CEDAW)は、日本を非難しているのです。
日本からすると、中立であるべき国連の機関が「なぜ、こんな一方的な態度を取るのか」と疑問に思うわけです。
でも、ここは冷静になって考える必要があります。
同委員会は、昨年、「日本では、援助交際が女子高生の13%に見られた」との特別報告を発表しました。
後に、「13%という数字に明確な根拠は無い」と追加発表しましたが、報告自体を撤回はしませんでした。
このように、同委員会は、ことさら日本を標的にしているような印象がありますが、そうではありません。
同委員会が指摘している女性差別問題は、日本だけでなく世界各国を標的にしています。
ところが、日本のマスコミが、日本に対する勧告や報告だけを報道し、煽(あお)っているフシがあります。
こちらのほうが問題かもしれません。
本題に戻して、「援助交際が女子高生の13%・・」のような発表の内容を少し分析してみる必要があります。
同委員会に委員として参加している日本人の女性の意見がネットに乗っていましたので読んでみました。
それによると、同委員会は、援助交際を「性交渉」だけに捉えているのではなく、とても幅広く捉えていることが分かります。
例えば、女子高生と散歩する、会話する、食事するなどの行為を、対価をもって行うことが「援助交際」に当たるとしているのです。
つまり、「知り合いのおじさんにレストランで食事をおごってもらった」だけでもカウントされそうな感じです。
そうなると、13%という数字も「あり得るかも・・」となってしまうわけです。
私も「そんなバカな」と思うのですが、欧米では同委員会のような見方が広がっているのです。
だから、そのような厳しい見方をしない日本は「女性蔑視の国」と断定されてしまっているのです。
世界を見れば、女性の人権など無いに等しい国のほうが多いです。
このことは否定しようもない事実です。
世界中で真の男女平等が実現されることを目指している国連女子差別撤廃委員会が、少々過激な見解を発表することは無理からぬことなのでしょう。
日本は、事実に反することはきちんと反論すべきですが、先の「援助交際」のような解釈の違いにも気をつけて反論しないと、逆効果になります。
また、日本は、法律上は男女平等が実現できている国ですが、慣習や考え方まで平等意識が出来ているかと問われると怪しいのが実情です。
最近でも、中学校の校長が、全校生徒を前に「女性は2人以上子供を産むべき」と発言しました。
このような発言は問題外ですが、似たような発言は、職場で、家庭で、どこででも聞かれます。
こうしたことも、国連女子差別撤廃委員会から見れば「日本は指導することが必要な国」となる要素なのです。

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┃☆経済と政治(1):安全保障                  ┃
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「戦争と平和」の続きのシリーズとして、今回から「経済と政治」をお送りします。
多くの戦争は、経済と政治の整合の乱れから起こります。
そのことを考えて、解説を進めたいと思います。
今年は参院選挙があります。
野党5党が、選挙協力の統一目標として、昨年成立した安保法案を廃案にすることを掲げようと協議しています。
野党、特に民主党(まもなく民進党?)の政治感覚を疑う目標です。
昨年の安保法案をめぐる安全保障に関する国会論戦は的外れで、呆れるばかりでした。
だから、「安全保障を国会で再度議論しよう」というのであれば分かりますが、
安保法案の廃案を目標にするというのでは、無責任に過ぎます。
衆院で2/3を抑えられている現状では、廃案など出来るはずはありません。
実現できない目標を掲げることで野党共闘が成ると考えているのであれば、政治をバカにしています。
もっと真剣に政治を考えて欲しいものだと思います。
日本が戦争に巻き込まれる危険は、安保法案の有無に関わらず、常にあります。
相手国が日本に戦争を仕掛ける時、「安保法案があるかないか」など気にかけもしないでしょう。
また、米国の戦争に「参加しろ」と言われても、日本は「NO」と言えるのです。
もちろん、その反対もあるわけで、日本が攻められても米国は知らん顔ということもあるのです。
“そもそも論”で恐縮ですが、
安全保障とは、「最善の事態」を想定するものではなく、「最悪の事態」を想定して準備するべきものです。
攻撃型の軍事力を持つ隣国、また遠方であっても、強大な軍事力を有し、自国に敵意を持つ国がある以上、
「最善」ではなく「最悪の事態」を想定しておくことは国家の責務なのです。
そのためには、物理的な防衛力だけでなく、防衛の仕組みや方法を規定する法律が必要になります。
これは、テロや物理的な防衛力の暴発を防ぐ意味からも重要なことです。
自国の軍事クーデターで政府が倒された例など山のようにありますから。
また、友好的な国家と軍事同盟を結んで、敵対国の攻撃の意図を挫くという安全保障策(これが“集団的自衛権”です)も考えておくべきことです。
しかし、日米安保条約に頼り切ることは危険です。
まず、自国単独での防衛を考え、その補完として集団的自衛策を考える必要があります。
国会では上記の論戦を期待しているのですが、低次元のやり取りが多くて失望しています。
野党各党には、こうした論戦ができる国会を創ることを目標に掲げて欲しいものだと思っています。
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<編集後記>
揉めに揉めた、女子マラソンの代表選手がようやく決まりそうです。
先日、名古屋で最後の選考レースが行われました。
そのレースに、アテネ五輪の金メダリスト、野口みずき選手が挑戦していました。
しかし、金メダルは8年も前のことです。
アテネ以降、故障続きで苦闘を続けていた野口選手を密かに応援していましたが、
力の衰えは隠しようもなく、痛々しくてTVの画面を見ていられませんでした。
この結果、ご本人は分かっていたのでしょうが、「敗北の事実」で納得したかったのでしょう。
トップスポーツの世界は残酷・・ですね。
 

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