2017年2月15日号

2017.03.17


HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2017年2月28日号
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発行日:2017年3月2日(木)
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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2017年2月28日号の目次
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★働き方改革
★あの東芝が・・・(その1)
★自由経済と過剰品質(2)
☆短期的変動に備える経営へ(2)
<HAL通信アーカイブス>http://magazine.halsystem.co.jp
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こんにちは、安中眞介です。
遅れましたが、今号は経済、経営の話題をお送りします。
トランプ大統領のぶちあげた1兆ドルのインフラ投資で、米国の株価は一気に最高値を更新しました。
行き場を求めて、巨大な浮遊ドル(投資マネー)が世界中を右往左往している姿が浮き彫りになった瞬間です。
日本も、「プレミアムフライデー」などというスケールの小さい話ではなく、首相が「10年100兆円かけて、インフラの再整備を行う」と宣言したら、株価が一気に上昇・・となるのでしょうか。
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┃★働き方改革                           ┃
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先月の24日は、初の「プレミアムフライデー」・・ということでした。
TVニュースでは、実施した大手企業の退社風景が繰り返し放映されていましたが、実施は、ごく少数の会社に留まったようです。
よく考えてみれば、おかしな話です。
午後3時に退社といっても「休み」ではなく、有給の時間消化なわけです。
一定の制限はあるものの、有給は自由に消化できる“権利”です。
その権利の消化を”強制”されるという「自由の剥奪」みたいなものです。
しかも、それを国家が奨励するという、二重の奇妙さです。
この制度を歓迎する社員は、”よほど”有給を取得できない社内環境で働いていて、しかも、取得を言い出せない弱気な性格なのでしょうか。
たしかに、そうした会社があることは認めます。
でも、そうした会社は、そもそも「プレミアムフライデー」など実施するはずはありません。
結局、その会社の社員は、この制度の恩恵には預かれないわけです。
しかし、「では法制化する・・」という意見は、さすがに出てこないようです。
法制化では、かえって「取得の自由」を奪うというアベコベの結果になるからです。
これが、安倍政権の唱える「働き方改革」の一環だとしたら、お粗末な政策と言わざるを得ません。
「全員一律」という横並び意識の改革こそ「働き方改革」の一丁目一番地ではないかと思うからです。
軍隊や警察、消防のような組織では、上からの規律と指揮命令の厳格さが絶対です。
企業でも、そのような組織運営を標榜する会社もあります。
いえ、ほとんどの会社でも、その厳格さが必要な場面があるわけです。
それが崩れて、企業としてのコンプライアンスが問われている会社もあります。
政府が、企業に対し、まず第一に求めることは、社会に対するコンプライアンスの徹底です。
しかし、「月末の金曜は早く帰れ」は、コンプライアンスの徹底と言えるでしょうか。
個人の自由意志の尊重より上位にある政策ということなのでしょうか。
働くことも休むことも、個人の自由意思が尊重されるべきであり、強制や奨励はその権利を奪うものと考えます。
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┃★あの東芝が・・・(その1)                   ┃
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私が社会人になった昭和40年代では、東芝は、日立や三菱と並ぶ超優良企業でした。
大学4年次の成績トップだった友人は、日立の内定を蹴って東芝に入社しました。
つまり、誰もが羨む就職先だったわけです。
この頃、誰が今の東芝の姿を想像し得たでしょうか。
直接の要因は、東芝が買収した米国の原発メーカー、ウエスティングハウスの巨額損失にあると言われています。
その話で、私が原発に関わっていた頃のことを思い出しました。
東電の福島第一原発で、放射能調査プロジェクトに参加していた時のことです。
東北大震災で事故が起きる35年も前の話です。
福島第一原発の1号機は米国GE社の設計ですが、2号機には日立と東芝が設計に加わりました。
そして、3号機からは、両社が代わる代わりに設計・施工・運用を請け負ってきました。
つまり、3号機からは両社の優劣が顕著に見て取れたわけです。
その時の印象ですが、ひと言で言って「東芝の炉は、清掃が行き届いておらず、安全管理もずさん」でした。
これは、私だけの意見ではなく、チーム内全員の意見でした。
そして、その“ずさんさ”により、私は、東芝の炉を調査中に意図せぬ被曝を蒙(こうむ)ったのです。
その日は「レベル4」という最危険区域に入っていないのに、大量の被曝をしたのです。
「おかしい」と思い、放射線測定器を持って、その日の私の行動をトレースしました。
すると、「レベル2」の区域で異常に高い線量を検知しました。
その部屋の一角に廃棄物として積まれていた大きなワイヤーロープの束からでした。
私は、その近くで、その日のデータ記録をチェックしていて、意図せぬ被曝をしたわけです。
もちろん、「レベル2」は、高濃度に汚染されたモノを置いてはいけない区域です。
このことは、東電の担当者には報告しましたが、その後のことは不明です。
下っ端の私の報告など捨て置かれたのかもしれません。
あるいは、東電から東芝に注意はしたが、「はい、以後気を付けます」程度で終わっていたのかもしれません。
どちらにしろ、その後の東芝の動きに変わった様子もなく、清掃状態も改善されませんでした。
今回の東芝の苦境が明るみに出た時に、すぐに原発でのことが思い出されました。
どんな組織であれ、現場の不具合が上層部に上がっていかない体質ほど怖いものはありません。
今の東芝の姿は、あの時、すでにその芽があったのだと思います。
ウエスティングハウスの問題は、次回、詳しく解説します。
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┃★自由経済と過剰品質(2)                    ┃
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前回、ブラック企業が生まれる背景には、「過剰品質」を求める「ブラック客」の存在があると書きました。
しかも、自分が「ブラック客」との意識がない“無自覚な”ブラック客がブラック企業を「ブラック」として攻撃するという“笑えない”現実の話をしました。
多くの商品がコモディティ化(一般化)したことで、商品販売の最前線では、付加価値勝負になってきています。
つまり、「サービス」という付加価値競争で勝つことが日本式の「がんばろう」につながって、ブラック環境を醸成しているというわけです。
今回は、その一方で、個人の働く自由に制限はかけられないことで生まれる「盲点」のことを話題にします。
日本でも、労働法によって、企業で働く従業員の労働時間を抑制しています。
近年、多くの企業は、労働法違反になることを恐れ、就業規則の改定や運用の厳格化を進めているようです。
私がサラリーマンだった時代は26年前に遡らなければならないので、参考にならないと思いますが、自分がサラリーマンだったらと考えてみました。
かなり確実に言えることは、「労働法など知ったことではない」という意識で働くだろうということです。
昔から、自分の働く時間は「誰にも制限されない」ことを良しとしてきました。
「もっと働け」と言われることも「働くな」と言われることも拒否したと思うのです。
読者のみなさんにも、同じような意識を持たれている方がいらっしゃると思います。
でも、私は、この意識を「良し」としているわけではないことはご理解ください。
と言いながら、実は、個人の深い意識の下では「良し」としています。
また、マスコミやコメンテーターのように、社会正義を振りかざす意見には、”うんざり”しています。
そうではなく、経営者としての冷徹な意識では、「社員に最高の成果を出させるためには・・」
と考えるわけです。
自殺や病気になることは論外ですが、疲れでパフォーマンスが落ちたり、モチベーションが下がったりしていないかに気を配り、個人単位に扱いを考えることを大事にしています。
でも、中小企業の経営者の多くは、経営者と従業員の両方の立場で働いています。
そのため、どうしても2人分以上の労働時間になっている経営者が多いのです。
経営者の自分が、従業員としての自分に気を配ることもせずに、必死に結果を要求し続けるという図式です。
世の中で一番なブラックな経営者は自分で、その被害を一番受ける従業員も自分という皮肉な経営者は多いのではないでしょうか。
最後は自嘲気味の”ぼやき”でしたが、日本のサービスの特徴である「おもてなし」について、次回述べてみます。
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┃☆短期的変動に備える経営へ(2)                 ┃
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前回、新しい経済は2025年ごろから始まると書きました。
たしかに「あと9年も待てるかよ」と私も思いますが、これからの9年を生き抜くために、9年後の目標を作ることが必要なのです。
以下に箇条書きにしてみます。
1.これからの9年間の「経済環境の変化」を予測する。
2.その変化を利用する9年間の経営方針を決める。
3.経営方針に沿った経営戦略を明文化する。
4.各戦略ごとの戦術を作り、その数値目標を時間軸に沿って並べる。
5.数値目標の整合性をチェックし、是正を加える。
6.数値シミュレーションの仕組みを作る。
7.変化が予測から外れた場合の「代替戦術」を、最低2つは作っておく。
これで、9年後の目標に向かう道筋とその検証方法が作れます。
本章のテーマである「短期的変動に備える経営」が、最後の7番を指していることはお分かりかと思います。
具体例として、「金利」を取り上げて解説します。
1.今のマイナス金利政策は続かないので、今後は金利が上昇してくる。
2.金利上昇をネガティブに捉えず、投資のチャンスと考える。
この2番は、少し解説が必要ですね。
私たちは、長い間の低金利政策に慣らされ、安易な借入れに流されたり、投資利ざやの減少に投資意欲をなくしてきました。
しかし、「金利上昇は、経済が順調に推移する局面から起こる」という経済の基本原則に立ち返えれば、事業にとって追い風と考えることが出来るではないでしょうか。
具体的に言えば、金利上昇で債券利ザヤが確実に稼げるようになり、銀行の収益が拡大します。
特に、マイナス金利で喘いでいる地銀にとっては、まさに〝カンフル剤″となります。
当然、生保・損保などの資金運用も安定に向かいます。
低金利の下で、いい加減な資金調達をしていた企業も、実現性の高い投資計画のための資金調達をまじめに考えるようになるでしょう。
これで、低迷していた法人向け融資は確実に回り出します。
かくして、「雇用増or賃金上昇」→「消費増」→「設備投資」→「融資拡大」という好循環が生み出されていきます。
つまり、これからの9年間の経営方針で大事なことは、上記の経済循環にどう乗るかの方針です。
私なら、「設備投資」→「融資拡大」→「雇用増or賃金上昇」→「消費増」というサイクルにします。
長くなったので、3番以降の解説は次回にします。
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<編集後記>
安倍首相がトランプ大統領とゴルフに興じたことは、日本では一過性の話題にしかならず、民進党の蓮舫代表などはゴルフをしたこと自体を批判していました。
しかし、米国では別な意味で、結構な話題になっているようです。
それも「安倍首相はたいした人物だ」としてです。
実は、トランプ大統領のゴルフでの“不正”は米国では有名な話で、一緒にラウンドした人はみな”うんざり”するらしいのです。
もちろん、私は一緒にラウンドしたことはありませんので(当たり前!)、あくまでも”うわさ”です。
でも、雑誌の「スポーツ・イラストレイテッド」の編集者の言葉として、「トランプ氏はラフの草を刈り続けていたのに、彼のボールはなぜかミステリアスにグリーンに現れた」と証言しているくらいです。
そんなトランプ大統領と、なんと27ホールもプレイしたのですから、「アベはたいした人物だ」となるわけです。
ゴルフ好きな方は、わかりますよね。
明らかな不正をする人とラウンドした時の”不愉快さ”をです。
「この人とプレイするのはもうゴメン」となりますよね。
きっと、安倍首相は、どんなに不正されても「OK、OK」とにこやかに応じたのでしょう。
それとも、首相に敬意を払って、トランプ大統領は不正をしなかったのでしょうか。
後者だったら、”good”なのですが。
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