2017年8月31日号

2017.09.15


HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2017年8月31日号
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発行日:2017年8月31日(木)
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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           2017年8月31日号の目次
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◇中国の最高人事
★オリンピックを続けるのは、もう無理?
☆「働き方改革」に対する別の見方
☆短期的変動に備える経営へ(8)
これからの商売(4):自動車産業(前半)
<HAL通信アーカイブス>http://magazine.halsystem.co.jp
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こんにちは、安中眞介です。
今号は経済、経営の話題をお送りします。
大塚家具の苦境は、企業経営にとって“他山の石”とすべき事例です。
円滑な事業承継がいかに大切かということを痛感した経営者の方は多いのではないでしょうか。
私もその思いを強くしている一人です。
同時に、市場を見る目を失うことの怖さを思い知りました。
大塚家具は、ニトリやIKEAに市場を奪われていると錯覚し、自分の市場を見失いました。
そして、自分で勝手にコケてしまったのです。
「戦略の誤りは戦術では補えない」
これは、兵法の鉄則です。
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┃◇中国の最高人事                         ┃
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政治の話題ですが、臨時に掲載します。
5年に一回開かれる中国の全人代を前に、新しいトップ7人(常務委員)の名前がようやく報道に出てきました。
もちろん非公式であり、各報道機関が独自の判断で伝えているものなので推定です。
中国や日本の情報を重ね合わせていくと、以下のリストとなりました。
習近平 国家主席(留任)  太子党派
李克強 首相(留任)    共青団派
胡春華 副首相       共青団派
汪洋  全人代常務委員長  共青団派
栗戦書           太子党派
陳敏爾           太子党派
韓正            上海派
入れ替わりがあるとすれば、以下の候補です。
劉奇葆           共青団
趙楽際           太子党派
王滬寧           習近平の側近だが、胡錦濤にも近いと言われる
詳しい解説は、9月15日号でしたいと思います。
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┃★オリンピックを続けるのは、もう無理?              ┃
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今のオリンピックは、商業的には破綻していると言っても過言ではない。
2020年東京五輪の立候補時点(2013年1月)での開催費用は約7,340億円のはずであった。
ところが2015年に組織委員長の森元総理が「2兆円はかかる」と言い出し、みな「エッ」となった。
驚いた関係者は、新国立競技場のコンペやり直しなどのドタバタを続けたあげく、1兆8000億円と、つじつま合わせのような数字を発表した。
だが、関係者によると、実際は3兆円規模にまで膨れ上がるという。
それに対し発表された経済効果は7兆円~32兆円と、幅があるが、どれも根拠は希薄なものばかりである。
本当にこんなに経済効果があるのだったら「開催費用3兆円なんて安いものだ」となるが、こんな数字、誰も信じてはいない。
みずほグループが試算した「直接効果1.3兆円」が真の経済効果と考えると大赤字となる。
そうしたことがあってか、東京都はさかんに「レガシー効果」なる意味不明な言葉を連発している。
「将来に渡る遺産として残る」ということらしいが、まったくピンとこない言葉である。
今から13年前の2004年アテネ大会は、オリンピック発祥の地ということもあり、開催国ギリシャは約1兆円の費用をつぎ込んだ。
ご存知のとおり、その後のギリシャは深刻な経済危機に陥り、今も苦境にあえいでいる。
1兆円の投資が、今も経済の足を引っ張っているとも言われている。
造られた数々の競技施設は運営費が捻出できず荒れ放題となっていて、「新たなギリシャ遺跡」と皮肉られている始末である。
東京の次はパリ、その次はロスアンゼルスが無投票で決まると言われている。
東京を含めて経済大国ばかりであり、新興国での開催はもう無理という声が大きくなっている。
ところでパリは、五輪招致で、「90%以上で既存の施設やインフラを活用できるから開催費用を抑えられる」と主張した。
この言葉、どこかで聞いたことが・・
そう。
東京五輪の招致の時とそっくりである。
東京都は、あの時、「競技場のほとんどが半径8キロメートルに収まる“コンパクトな大会が出来る」と主張したが、今となっては「真っ赤なウソ」だったわけである。
おそらく、パリも同じこととなるであろう。
オリンピックが、TVの放映権料などの収入で儲かるビジネスになることを証明したのは、1990年のロスアンゼルス五輪であった。
しかし、それも昔の話。
現代では、商業的な意味では赤字を垂れ流す破綻ビジネスに過ぎない。
今の規模のオリンピックは、2028年のロスで終わる可能性があるが、それも皮肉な話である。
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┃☆「働き方改革」に対する別の見方                 ┃
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先日、SNSでのある投稿が目に止まりました。
投稿の主は女性でしたが、毎晩、遅くまで働いて「働く筋肉がバッチリ付いた」とありました。
その女性は肉体労働をされていたわけではなさそうなので、「重労働で筋肉がムキムキになった!」というわけではない。
そうではなくて、過酷な勤務を続けたことで「精神的にタフになった」ということのようです。
本メルマガも「今の働き方改革はおかしい」という疑問を投げかけてきましたので、この投稿には「なるほど」と思いました。
ただ、こうした投稿は「長時間労働を奨励している」として非難される可能性があります。
SNSの文章からは投稿主の前向きな生き方が感じられたのですが、長時間労働を批判する市民団体などから見たら「とんでもない意見」となるでしょう。
私は不思議に思うのです。
運動で肉体的な負荷を掛け、強い筋肉を作るということを否定する人はほとんどいないでしょう。
それどころか、「できたら自分もそうしたい」と思う人が大半だと思うのです。
しかも、成果が出る出ないは本人の意思ひとつなので、挫折したからと言って、誰に非難されるわけでもありません。
ならば、「心の筋肉」を鍛えることも同様ではないかと思うのです。
ムキムキマッチョにならなくても良いが、ほどよい「心の筋肉」を身に付ければ、それなりのストレスにも挫けることなく生きていけるのではないでしょうか。
ここで言う「心の筋肉」とは、心理学的にいうと「ストレス耐性」とか「理不尽さを乗り越える精神的柔軟性」あるいは「危機耐性」とか呼ばれている精神的強さのことです。
このSNSの投稿主も、同様の思いで投稿したのだと思います。
かく言う私も、そうした過酷な職場環境の中で成長してきたという自負があります。
しかし、過酷な職場環境に身を置くことで「心の筋肉」を鍛えることは、肉体を鍛えることと同等に評価されることは少なく、長時間労働の奨励と非難されることのほうが多いのが現実です。
「働き方改革」なる言葉に重きを置く今の時世では、経営者がこのような発言をすれば、間違いなく「ブラック企業」の烙印を押されてしまいます。
私は、そうした一方的な非難には反発を感じますが、しかし、だからと言って、長時間労働を奨励するわけにはいかないとも考えます。
政府は、解決策として「生産性向上」を掲げ、効率の良い働き方をして短時間で高い収益を挙げれば、問題は解決するとしています。
それはそうですが、具体論を欠いたアジテーションにしか聞こえません。
「長時間労働+休日取れない」産業の代表のような建設業界では、官民挙げて「残業時間規制」や「現場の週休2日制」の大合唱です。
でも、大きな問題があります。
休みが増え、労働時間が減れば、利益は確実に減ります。
「だから、生産性向上を」と言うのは簡単ですが、具体策となると「IT活用」とか「情報化施工」などの策しか出てきません。
長期的にはともかく、短期的な効果には疑問符の付く方法ばかりです。
それで結局、「発注者のご理解を」となるわけですが、民間発注者や家を立てる個人がすんなりと価格の上昇を受け入れるはずはありません。
「コスト上昇分は発注者に転嫁」という甘い考えにすがるのではなく、それぞれの会社が、労働そのものに対する本質的な議論を行い自社を改革するほうがよほど建設的です。
個々の企業は、政府やマスコミ、業界団体などに振り回されずに、自社独自の「働き方改革」に取り組みコストを抑えるべきです。
次回は、そのことを述べたいと思います。
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┃☆短期的変動に備える経営へ(8)                 ┃
┃  これからの商売(4):自動車産業(前半)           ┃
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前回(7/31号)の表題が「怪しい商売(中半)」となっていましたが、「怪しい商売(後半)」とします。
予告した「読者のみなさまがお客様として行かれる場合に役に立つ」話は、別の話題として、後日お届けすることとします。
楽しみにお待ち下さい。
さて、今回の表題をごらんになって、「自動車産業が『これからの商売』?」と思われたかもしれませんね。
もっとも、賢明な読者のみなさまなら、「電気自動車などの時代が来るということだろう」と思われ、「今さら、そんな話はいいよ」と読み飛ばされるかもしれません。
でも、少しだけお付き合いください。
産業構造が激変する時、従来の商売が廃れ、新たな商売が生まれることは、歴史が証明しています。
町の小売店がスーパーに駆逐され、やがて、そのスーパーが通販やコンビニに駆逐されていくさまを、我々はリアルタイムで見てきたわけです。
自動車産業にも間もなくそうした波が来ると多くのエコノミストが断言しています。
その見方を裏付けるように、ドイツやオランダなどは2025年から2030年にかけて内燃機関エンジン車の販売を禁止することを発表しました。
ドイツは、誰もが知るベンツやVWなどを有する自動車大国です。
本当にそんな政策を実行できるのでしょうか。
意地の悪い見方をすれば、自国では販売させないが、外国(とくに新興国)には売りまくるということでしょうか。
このような政治的な問題は横に置いて、「これからの自動車商売」を考えてみました。
内燃機関エンジン車に対する強引な規制がなくても、電気自動車が内燃機関エンジン車を駆逐していくことは確実なことと思われます。
駆動装置がエンジンから電気モーターに変わることで、自動車の構造は簡単になります。
それは、膨大な部品メーカーが必要なくなるということを意味します。
トヨタ自動車の場合、必要な部品供給会社は1/10に減るという試算があります。
これは大変な事態です。
ベンツやVWは、こうした事態にどう対処するつもりなのでしょうか。
でも、日本企業と違い欧米の企業はドライです。
下請け企業の切り捨てなどなんとも思っていないのだと思います。
しかし、どちらが良いかなどを論じるのは無意味です。
やがて時が結論を出すからです。
後半の次回では、“市場”という観点からこの問題を論じてみます。
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<編集後記>
いよいよ本日(8/31)、サッカーW杯出場を懸けてオーストラリアとの決戦です。
経済効果から言えば、当然日本が勝ったほうが良いに決まっています。
その意味からも日本に勝って欲しいですが、まあ、純粋にゲームを楽しみましょう。
<建設ビジネスサロン>
次のOFFサイトサロンは、以下の日時に行います。
9月13日(水)13時半~15時半
9月27日(水)13時半~15時半
場所は、今までと同じ、ハルシステム設計の1階会議室。
テーマは、予告どおり「建設業の営業」です。
美味しいコーヒーを用意して、お待ちいたします。
会員のみなさま、お時間が許せば、ぜひお越し下さい。
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