2017年12月15日号(国際、政治)

2018.01.05

HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2017年12月15日号
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                発行日:2017年12月16日(土)
 
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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           2017年12月15日号の目次
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★国会での憲法改正論議が心配
◇中国の現状を読み違えるな
◇米国の北朝鮮への先制攻撃はあるのか?
◇韓国の歴史を学ぶ(その5)
 
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
 
北朝鮮のミサイルも年中行事化してしまい、すぐにニュースから消えてしまいます。
このマンネリ感がよくないとはいえ、打つ手も無いのが現状です。
北朝鮮自体も、アメリカを本気にさせるわけにもいかず、手詰まり状態なのではないでしょうか。
「いつまで続ける無駄使い」と皮肉を言いたくなります。
 
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┃★国会での憲法改正論議が心配                  ┃
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11月1日から12月9日までの日程で特別国会が開かれていましたが、全くの低調で、ほとんどニュースにも載らず、国会が開かれていることすら知らない国民が大半という有様でした。
野党はバラバラに分裂したままで衰退する一方、安倍政権は鼻歌交じりで国会を終えています。
当面、こんな国会が続くのかと思うと、白ける思いです。
 
自民党は憲法改正を俎上に載せるべく準備を進めているようですが、心配は低レベルの今の国会の姿です。
憲法改正は大いに議論すべきと思うのですが、とても憲法議論ができるほどのレベルにあるとは思えません。
 
その責任の多くは野党にあります。
自民党の改正の狙いが明確な以上、憲法論議に耐えるだけの準備が必要だと思うのですが、飽きもせず「森友・加計問題の追及を」と息巻いています。
いったい何を追求するというのでしょうか。
また、安倍総理に「悪魔の証明」をしろと迫るつもりでしょうか。
 
今の野党に憲法を論じる力のある議員が見当たらないことが問題です。
肩書だけは「弁護士」という方もいますが、国会外でその肩書を疑うような行動をされている方もいて、その能力には疑問符ばかりです。
国会で憲法論議が開始されれば、与野党を問わず、個々の議員の力量がはっきりと分かってくると思います。
マスコミは、国会外を含めた言動を国民に克明に伝えて欲しいと思います。
国会だけの論議では、「賛成」、「反対」のやじしか聞こえてこないような気がしていますので。
 
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┃◇中国の現状を読み違えるな                   ┃
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共産党大会を乗り切った習近平政権だが、盤石な体制固めが出来たとは言い難い。
米国が抜けて崩壊すると思われたTPP(環太平洋パートナーシップ協定)だが、日本の必死の頑張りで、なんとか11カ国の合意に漕ぎ着けた。
これは、安倍政権の大きな成果といえるが、マスコミはたいして評価していない。
おかげで、国民も「たいしたことではない」と冷淡である。
しかし、中国がこの合意を辛辣な論調でこきおろしているのを見て、効果の大きさを改めて評価できた。
中国にとっては、「日本のリード」で環太平洋に経済圏が一つ出来たことが、よほどのショックなのであろう。
それは、中国が主導する「一帯一路」が必ずしも思い通りに進んでいないことの裏返しということが推測できる。
 
中国が経済力を背景に今の立場にのし上がったのは、皮肉なことに、自由経済そして市場経済の恩恵があったからである。
つまり、共産主義の力ではなく資本主義の力なのである。
しかし、本来、水と油の関係である共産主義と資本主義という二頭の馬を、この先もうまく操っていけるのであろうか。
人口の多さが消費の多さにつながることで中国の経済は拡大したが、いったん反転したら、今度は止まらなくなり、収拾がつかなくなる。
そのことを、なにより中国自身が一番恐れている。
 
その防御策として共産党内部に通達された文書を読んで驚いた。
「議論してはならないこと」として、以下の7項目を上げている。
人類の普遍的価値(基本的人権)、報道の自由、公民社会(民主主義)、公民の権利、党の歴史的誤り(文化大革命、天安門事件など)、特権資産階級(トップの批判)、司法の独立
 
大半が自由経済を支える根本思想である。それを議論するなと言うのである。
今の中国と付き合う難しさがここにある。
軍事力と“カネ”だけが共通項である。
 
だが、ある意味シンプルな思想ともいえる。
批判は意味がなく、このような中国とどう付き合うかを考える上での参考とすれば良いのである。
 
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┃◇米国の北朝鮮への先制攻撃はあるのか?             ┃
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手詰まり感が漂う北朝鮮問題だが、苛立つトランプ大統領が北朝鮮に先制攻撃を行うのではないかということが危惧されている。
しかし、その可能性は、ゼロとは言わないが、限りなくゼロと言ってよいであろう。
 
たしかに、あの大統領だから、なにかのはずみで「攻撃しろ」と命令するかもしれない。
しかし、マティス国防長官や米軍首脳部は、その命令には従わない。
彼らが妥当と判断しない限り、米軍は動かない。
 
多くの人は軍人の思考論理を正しく理解していない。
「上からの命令には無条件に従う」のが軍人だと思っているのではないか。
たしかに、上官の命令に逆らうことは軍法違反であり、銃殺刑もあり得る。
しかし、例えば、理由もなく「死ね」という命令を受けた場合、その命令に従うことは死を意味する。
その命令を拒否して軍法会議で死刑を宣告されれば、やはり死ぬことになる。
そうした場合、軍人は「どちらが生き延びるチャンスが大きいか」と考えるのだそうだ。
命令拒否したほうが生存確率が大きいと判断すれば、命令には従わない。
 
このことは、軍人だった私の父や恩師もそう言っていた。
そうして、実際に上官命令に従わなかったこともあると言った。
怒った上官から「貴様を軍法会議に送ってやる」と脅されたが、「最前線にいるより、そのほうが生き延びるチャンスがある」と考えたそうである。
こんなことを言うと、「では、特攻隊はどうなんだ」と反論されると思うが、その話はまた別に。
 
話が横道へそれたので元に戻す。
故に、大統領の先制攻撃命令が出ても、それが核戦争へつながる確率が高いと米軍上層部が考えれば、大統領命令は実行されない。
その可能性が高いということである。
 
ただ、北朝鮮の挑発がどこまでエスカレートするかによることは当然である。
金正恩は、そのあたりを探りながら、このチキンレースを続けているのであろう。
彼の真の相手はトランプ大統領ではなく、米軍最高幹部たちなのである。
彼らは、幾通りもの詳細なシミュレーションを繰り返している。
北朝鮮に反撃の機会を与えることなく北の攻撃力を削ぐことが出来ると確信した場合には、躊躇なく先制攻撃命令に従うであろう。
すべては天秤の傾き具合というわけである。
 
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┃◇韓国の歴史を学ぶ(その5)                  ┃
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前回書いたように、日清戦争の結果、朝鮮は独立国となりました。
本連載の第1回に書いた「独立門」は、この独立の記念に建てられたものですが、120年後の今、「日本からの独立記念」と誤解されたまま立っています。
今の韓国が、いかに歴史を学んでいないかがよく分かる事実です。
 
当時の日本は、日清戦争の結果、これで朝鮮が自力で国家発展の道を歩んでくれるものと期待しました。
しかし、ことはそう簡単ではありませんでした。
朝鮮は、独立はしても、当時の弱肉強食の国際社会を生き抜けるだけの力はありませんでした。
なにより、当の朝鮮自身が、真の独立が非現実的であることを分かっていました。
ゆえに、宗主国を、清に勝った日本に乗り換えるくらいのつもりだったと思われます。
 
しかし、予想もしなかったことが起きました。
日清講和条約締結のわずか6日後に、ロシアがドイツとフランスを巻き込んで「三国干渉」を起こしたのです。
日清戦争の勝利で日本が獲得した大陸における権益を強引に放棄させたのです。
ロシアは、特に、旅順港がある遼東半島にこだわっていました。
「三国干渉」の大義名分も「日本が遼東半島を所有すれば“極東平和の妨げになる”」というものです。
(いつの世も「平和」を全面に掲げる存在は信用できませんね)
 
しかも、そうした権益を日本から清に返させた後、彼らは、その権益を清から強引に奪いとったのです。
もう無茶苦茶です。
だが、現代の国際常識で考えるわけにはいきません。
この時代は帝国主義の時代です。「力こそ正義」が国際社会の常識だったのです。
三国に比べはるかに弱小国であった日本は、悔しくとも黙るしかありませんでした。
 
問題は朝鮮です。
真の独立国家を目指そうとした「進歩会」を中心とした勢力は、国名を大韓帝国と名を変え、日本と手を組む政策を志向しました。
しかし、李氏朝鮮の旧体制も残っており、彼らは露骨にロシアへの接近を図り、ロシアもどんどん干渉を深めてきました。
 
これに対し日本は、多大な犠牲を払って得た朝鮮の独立や日本の権益が失われることを座視することはできませんでした。
朝鮮が完全にロシアの手の内に落ちれば、日本は大国ロシアと国境を接することになります。
次には日本が狙われることは確実でした。
 
ロシアに対し圧倒的に軍事力の劣る日本は懸命に外交努力を重ねましたが、軍事力なき外交に活路はありませんでした。
当時のロシアは、世界一の陸軍国です。
東洋のちっぽけな島国のことなど歯牙にもかけず、交渉は全く進みません。
 
そんな中、李氏朝鮮の王である「高宗」はロシアに取り込まれ、鉱山の採掘権や森林の伐採権、果ては関税権などを、次々とロシアに売り渡していきます。
李氏朝鮮の勢力が残る中では大韓帝国の自立は難しいと考えた「進歩会」は日韓合邦を目指そうとしますが、これが後の日韓併合へとつながる動きとなるのです。
 
一方、1900年に清國で勃発した義和団事件に乗じて、ロシアは満州へ侵攻し、全土を占領下におきました。
日米英の抗議でロシアは撤兵を約束しましたが、約束を守らず、むしろ兵力を増強させる一方でした。
この事態を日本以上に憂慮したのが英国でしたが、欧州での戦争で財政が疲弊していた英国には遠い極東に干渉する力がありませんでした。
それで、日英同盟を結び、日本に対する軍事的支援を約束して日本を前面に立たせたのです。
日本は、山縣有朋を中心とした対露主戦派と伊藤博文を中心とした戦争回避派による論争の末、ついに、日英同盟をバックに対ロシア戦争を決心したのでした。
 
韓国の歴史なので日露戦争の話は横に置き、次回は日露戦争後の大韓帝国が日韓併合へと至っていく経緯を解説します。
 
 
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<編集後記>
12月3日の満月を見上げた方は「大きい!」と思われたでしょう。
月が上った直後は特に大きいと感じたはずです。
その時の地球と月との距離は35万8000km。
遠い時は約40万kmですから1割ぐらい近かったわけです。
つまり、実際に1割大きく見えたのです。
次の満月は1月2日で、まだ大きく見えます。その次の1月31日は皆既月食になります。
しばらく満月を楽しめそうです。
 
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