解散・総選挙はあるか?
2024.04.16
国賓としての訪米、米国議会での演説と、外交で得点を稼いだ・・と思っている岸田首相が今国会の期末で衆院解散を打つかどうかに関心が集まっています。
自民党の裏金問題に対する国民からの批判が収まる気配はなく、選挙の敗北は必至と言われていますが、政権維持ができれば結果として総裁選へ臨めると思っているようです。
逆にこの機会を逃せば、秋の総裁選で自身の出馬さえ危ないと感じているでしょう。
解散権は、首相ひとりで決められます。
さて、勝負を賭けられるでしょうか?
一方の立憲民主党は、泉党首が内閣不信任決議案を提出すると息巻いていますが、幹部の意見や表情からは、自信のなさが見え見えです。
同党に政権担当能力が無いことは、自らがよく分かっているのでしょう。
つまり、今の日本は、与党にも野党にも政権担当能力が無い「漂流政治」ともいうべき事態なのです。
私は、こうした政治の不毛さの打開に総選挙が必要と考えます。
そして、その選挙結果によって与党が割れ、政界再編が起きる道を期待しています。
自由民主党という政党は非常に不自然な政党です。
そもそもが、自由党と民主党という政治信条が異なる政党が合併してできた政党です。
党首であった吉田茂と鳩山一郎は犬猿の仲でしたが、それも当然です。
自由党は「民間の自由な経済活動を推進して国力を上げる」という“小さな政府”の政治を目指していました。
一方の民主党は「平等な社会を築くため社会保障の充実した国家を作る」という“大きな政府”の政治を目指していました。
つまり水と油の政治姿勢です。
その両党が合併したのは、右派社会党と左派社会党の両党が合併した社会党が政権を取ったからです。
その裏には、敗戦国日本を引き入れようとするソ連を核とする国際共産主義の狙いがありました。
それに危機を抱いた米国がGHQを介して、自由党と民主党の合併を強制したのです。
つまり、露骨な他国干渉でしたが、今にして思えば、日本が共産主義国家にならなくて良かったといえます。
しかし、戦後79年が過ぎた現代も、その形を引きずっていることで弊害が目立ってきました。
自民党は、党内の政治信条に幅がありすぎます。
岸田首相率いる宏池会は、戦後合併前の民主党の名残りです。
ゆえに、自由党の名残りである清和会(安部派)を潰そうとするのは当然です。
このような今の自由民主党の制度疲労は明らかです。
総選挙の結果により自民党が割れ、野党も再編され、さらに新党が生まれ、我々国民の選択肢が広がることを期待します
が、可能性は10%ぐらいでしょうか・・