衆院の定数削減は棚上げか?
2026.07.23
自民党と維新の会による連立時の合意のひとつであった「衆院の定数削減」が風前の灯火です。
その火種は「比例の45議席減」です。
衆院選挙は、小選挙区289、比例区186の計465議席の獲得競争です。
小選挙区の定員はすべて1名ですから、定数を減らすとなると合区しかないわけです。
当然、議員本人だけでなく各選挙区の住民からの反発は大きく、実施が難しいのは明らかです。
それゆえ、与党は比例区だけで45議席を減らす案を掲げたわけです。
これに対し、野党6党がすべて反対したわけです。
比例区は少数政党が生き残る手段と言えますから、野党の反対は当然視されていました。
そのことを高市陣営は、少々甘く見ていたようです。
これまでの法案への賛成態度などを見た官邸は、保守寄りと見られている参政党などはもちろん国民民主党も賛成に回ると考えていたようで、衝撃は大きかったようです。
衆院は数の論理で強引に突破できても、少数与党である参院で否決される公算が大きいからです。
しかし、参院で否決されても、再び衆院で出席議員の2/3以上の賛成で再可決すれば法律としては成立します。
現在の衆院の勢力は、自民+維新両党で352議席あり、2/3を超えています。
ならば、参院での否決を恐れることは無いはずです。
しかし、自民党の中にも比例区で選出された議員がそれなりに存在し、中には選挙区との重複立候補で辛うじて復活当選した議員もいます。
彼らが執行部に造反して反対に回る公算が大きいのです。
高市首相も、その事態を恐れたのでしょう。
では、肝心の国民の意識はどうなのでしょうか。
なぜか、普段は内閣支持率なるものをすぐに出す報道各社も、まったく沈黙しています。
中には「日本の議員数は、諸外国と比べて少ないほうだ」という記事を掲載する報道機関すらあります。
むしろ増やすべきだと言いたいのでしょうか。
そもそも、問題の核心はそんなことではありません。
能力もなく、選挙で選ばれたという意識の低い議員が多すぎることが問題なのです。
予算員会で延々と予算と無関係なことばかり質問する多くは、野党の比例選出議員です。
彼らの全てが不要とは言いませんが、週刊誌片手に内閣を追及する姿に“うんざり”する国民が多いのではないかと思います。
比例区は、少数政党の意見を反映させるために必要との意見には一定の理解はしますが、国民が直接選んでいない者が代議士となる違和感は否めません。
まして、小選挙区で落選した候補者が、比例復活という制度で代議士となる現在の制度には全く納得いきません。
定数が2~3の中選挙区を復活させることも一定の代替手段ではないかと思います。
野党には「何がなんでも反対」ではなく、代替手段を提示して国民に選択肢を示して欲しいと思います。
国民民主党やチームみらいなどは、そうした代替案を出すのではと期待していたので、少々がっかりです。
自身の身を切る覚悟のない政党たちには、心底愛想が尽きかけています。

