日米軍事同盟からの脱却とは
2025.03.18
さて、世界がこのように「力こそすべて」になってきている現状の中で、我が日本の採るべき道はどこにあるのでしょうか。
その策を考える力も胆力もない石破首相に、このままかじ取りを任せられないことだけは確かです。
国民は、夏の参院選、いや、その前に自分の意思を示さなくてはなりません。
こんな意見があります。
「アメリカ人はそういう『アメリカのケツ持ちありきで綺麗事を語り、理想論ばかりの政治に奔走する国』にいい加減ウンザリしているのだろう、しかもそういう国が往々にしてアメリカに対してはちゃっかり貿易黒字を出していることにも、また不満があるのだろう」
戦後の日本人は「日米は、かつて大戦争をした仲だけど、今は親友みたいになった」という意識が強いですが、その意識は払拭すべきでしょう。
あの戦争について、米国人は、年配者ほど「卑怯な日本が、いきなり真珠湾を爆撃して戦争を始めたが、米国の正義の反撃で逆転し、最後は原爆でとどめを刺した。それで日本は米国の子分になった」という意識が強いのです。
かつて、在日米軍のトップが「日本に駐留している米軍は“瓶のふた”である」と発言しましたが、そうした米国人たちを納得させるための発言です。
つまり、在日米軍は「日本を守る」軍隊ではなく、「日本を米国の属国に閉じ込める」ための軍隊なのです。
私は、それが悪いと主張したいのではありません。
敗戦後、首相となった吉田茂は、米国のこうした姿勢を利用し、軍事費を戦後日本の復興費に回したわけです。
その後の政権も吉田政権の政策を踏襲し、結果として日本は世界でも有数の経済大国になったわけです。
戦前の日本は世界でも有数の軍事大国でしたが、経済的には大国の領域に達していませんでした。
当時の日本政府は、世に言われているほどバカだったわけではありません。
経済的にも欧米に負けない大国にならないと、いつか戦争を仕掛けられ負けると思っていました。
しかし、アジアの主な地域はみな欧米の植民地となっていて手が出せない。
唯一彼らが手を出さなかったのが、極寒の満州でした。
日本は、欧州が進出しない、その場所に「満州国」という傀儡政権を作り、日本の植民地にしようと考え、巨額の投資を行ったわけです。
日本人の多くが認識違いをしているのは、当時の満州は中国(当時は、中華民国)の覇権が及んでいない地域で、幾つもの軍閥が群雄割拠する地域だったことです。
そこなら欧米は文句を言わないだろうという思惑が日本にあったわけです。
しかし、こうした日本政府の思惑は崩れ、半分独立化した満州軍が中国・満州の国境を越え、中国との全面戦争にした上、米国との戦争にまで発展し、そして敗戦という結果を経て米国の属国になってしまったわけです。
これで米国は一安心したわけですが、潜在的な日本への警戒感は薄れていませんでした。
その姿が日本駐留の米軍というわけです。
そうした戦後を終わりにすべく、故安倍晋三首相は「戦後レジームからの脱却」というキャッチコピーを掲げ、日本が防衛の主体となり日米軍事同盟をその補完とする防衛体制の構築を目指したわけです。
その目標は正しいといえますが、後を継いだ岸田、石破首相は米中の双方に“いい顔”をする「蝙蝠外交」を志向しているわけです。
ところがトランプ大統領は、安保条約を「米国ばかりが損な条約だ」と批判し、日本から利益をむしり取ろうとする野心を隠そうとしなくなりました。
日本としては、「ふざけたこと言うんじゃねえ。日本は多額な駐留費を負担し、米兵の横暴にも我慢しているが、米国はそもそも日本を本気で守る気なんかねえだろう」と言いたいところですが、石破首相は経産相を派遣して「お願いだから、関税対象から外して」と懇願外交をしているわけです。
真っ向から核心をついて対抗できる首相の登場が待たれます。