AIは人類を滅ぼすか?
2026.09.30
2026年現在、人間の脳細胞のような半導体チップはまだ生まれていません。
ですから、現時点でAIと言われているのは、ソフトウェア(つまりプログラム)の世界の話に留まっています。
ゆえに私は、AIツールとかAIソフトと呼んでいます。
つまり、AIは、まだソフトウェアのアルゴリズムの世界に留まっているわけです。
将来、人間の脳細胞のような半導体チップが生まれた時に「ついに真のAIが生まれた」となるでしょうが、私が生きている間は「無理だ!」と断言します。
そこで、漫画家の手塚治虫が描いた「火の鳥」という未完の大作が予言した世界から、考えてみようと思いました。
この作品は、ストーリー構成からして異次元でした。
第1巻「黎明編」は、日本の黎明期、邪馬台国から始まります。
そして、第2巻は、いきなり人類滅亡の世界という展開です。
その後、第3巻は邪馬台国の次の時代、第4巻は人類滅亡の少し前の時代、人類が宇宙へ広く展開している時代、そして第5巻は仏教伝来の時代というように、過去と未来を行ったり来たりしながら物語が進行するという独創的な展開でした。
今号で取り上げるのは、人類の終末を描いた第2巻です。
この世界では、人類は東西2つの陣営に分かれて激しく対立しています。
そして、両陣営とも最高権力は、人ではなく巨大なコンピュータが握っています。
この両首脳(AIコンピュータ?)は、ほぼ同時に相手への核戦争を命令しますが、人間に止める手立てはなく、全面核戦争に至ります。
そして人類は、たった1名を残して絶滅するのです。
その後、偶数回の物語は、フィルムを逆戻しするように時間を遡って展開していきます。
一方、奇数回の物語は、大和の時代から平安、さらに源平合戦と時代を上っていきます。
その両方の物語がぶつかる現代(いつになるかは不明)が最終回なのだと思いましたが、残念なことに原作者の死と共に永遠の謎となってしまいました。
作者が、この構想を描いた動機は分かりませんが、科学の発達の行く末は第2巻で描いた「核戦争で人類が滅ぶ未来」だと認識させ、「その悲劇を止めることは可能なのか」を描きたかったのかもしれません。
今の人類に現在の科学技術の発達を止めることはできませんし、それが良いとも言えません。
ゆえに、AIが人間社会に深く浸透していく未来を考えると、「火の鳥」第2巻の悲劇を止めることは出来ないのではと、私は悲観的になります。
私は、60年間、様々な種類のコンピュータと付き合い、今も付き合っています。
その間に作成したプログラムは数え切れません。
若い頃は、自分の作成したプログラムが拓いていく世界に夢中でした。
今でも現役としてシステム開発を行い、当然AIも使っています。
その発達速度の速さと拡大に危惧を抱きながらも、事業としての取り込みは後退させられないジレンマを感じます。
そして、結局70年前に発表された手塚治虫の世界に近づいているのではという恐怖を感じます。
もっとAIを使いこなしてから続編をお送りしたいと思います。


