2024年7月15日号(国際、政治)

2024.08.01


HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2024年7月15日号
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発行日:2024年7月15日(月)
 
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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2024年7月15日号の目次
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◇都知事選挙の結果と自民党総裁選
◇日本の世界における役割とは?(6)
◇若い人の変化(その5)
 
<HAL通信アーカイブス>http://magazine.halsystem.co.jp
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
 
大騒ぎの東京都知事選挙でしたが、当選予想が外れた人は皆無で、その意味では“つまらない”選挙でした。
一方で、やたらと外野がうるさかった選挙でした。
今号は、この話題から入ります。
 
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┃◇都知事選挙の結果と自民党総裁選             ┃
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選挙権を持つ都民の一人として「白票を投ずるか否か」で迷うという“情けない”選挙でした。
現職の小池氏の当選が決まっていたような選挙でしたが、対抗馬と言われた蓮舫氏が石丸氏の後塵を拝したことは、少々のサプライズといえるかもしれません。
しかし、選挙戦後半では、ネットで「蓮舫が2番にもなれない」との投稿が増えたことを考えると、サプライズとはいえず、当然の結果のような気がします。
 
ただ、その台風の目となった石丸氏ですが、選挙後の特番で、タレントの女の子(この言い方、良くはないですが、他に言葉が見当たらず失礼します)の質問に、小ばかにしたような塩対応に終始したことで、ネットで一気に叩かれている状況になっています。
石丸氏は41歳という若さに加え、京大卒というエリートで弁舌の鋭さもあって、20代、30代の人気は断トツということで、一気に2番手にのし上がりました。
敗れても今後の伸びしろは一番と言われていましたが、TVでの高飛車な受け答えで一気に批判が集中するという状況になっています。
こうした炎上が石丸氏の狙いだったのか、それとも思惑が外れたのかは分かりません。
 
たしかに京大卒という肩書は学歴コンプレックスの強い日本人には響く要素といえます。
しかし、学歴エリートにありがちな、学歴の無い、あるいは低い人は「自分と対等ではない」という意識が出てしまうと、逆に引いてしまうのも日本人です。
石丸氏は、この先も政治家を続けるでしょうが、このような日本人の心証を理解して自分の振る舞いを変えていくか、今のまま走るかどうか・・
はてさて、どうでしょうか。
 
1週間経って、場外乱闘が発生しています。
こうした選挙の風潮を危険視した藤井聡京大大学院教授に対し、橋下徹元大阪府知事が「お前みたいな学者が日本を滅ぼすんや!」と罵声を浴びせました。
まあ、彼のいつもの「炎上話法」なのですが、これが石丸氏への援護なのか、自分売りなのかは分かりません。
 
さて、この選挙が終わって、世間の関心は一気に自民党の総裁選に移っています。
岸田首相は再選に意欲を示し、麻生氏にすり寄っていますが、あまりの不人気に麻生氏から避けられているようです。
自民党内では、キングメーカーの座を巡り麻生氏と菅前首相のさや当てが伝えられていますが、今はまだネットの話題レベルの話に止まっています。
 
ところで、次の首相候補として常にトップに名前があがるのが石破氏ですが、この世論調査って本当なのでしょうか。
というのも、私の周囲で彼を好ましく思う人がいないのです。
もちろん、私の感じだけなので根拠があるわけではありません。
それで複数のジャーナリストの方の意見を聞きました。
その中で「なるほど」と思う意見がありました。
 
それは、世論調査なるアンケートのからくりです。
こうしたアンケートに答える人が、半固定化されているという意見です。
それは“あり得る話”です。
各種世論調査の回答の母数を調べてみると、数千人レベルが大半なのです。
この程度の母数なら、いくらでも結果を誘導できそうです。
誘導というと言い過ぎですが、調査の効率化を図るため、以前にも回答してくれた人に質問することが多いという“手抜き”アンケートです。
これだと、“いつもの結果”となりますね。
 
総裁選はもう少し先なので、この先の情報を公平に、かつ冷静にみて本メルマガで意見を述べようと思います。
 
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┃◇日本の世界における役割とは?(6)           ┃
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前号で、剣法の奥義といわれる必殺剣の多くが「相手が攻撃してこなければ使えない」という究極の「専守防衛」の技だと書きました。
そこから「日本の憲法9条をこのような奥義に進化させることは可能なのか」との問いを続けました。
最後に、そうした戦略が出来たとしても、その戦略が日本を敵視している隣国に効くのかという大きな問題があります。
 
柳生新陰流の「真剣白刃取り」も一刀流の「隅落とし」も、受ける側の剣技の実力が攻撃側の実力を上回っていることが絶対的な条件なのです。
逆であれば、防御側は攻撃を受けた時点で負けが決まります。
「専守防衛」が日本防衛の方針だと主張する方の意見には、この大事な点が抜けているように思われます。
 
では、問題を単純化して、戦争に使う武器に限定して考えてみましょう。
現代の日本に軍事攻撃を掛ける可能性がある国は、中国、北朝鮮、ロシアの3カ国であることに異論は無いと思います。
「で、その攻撃する武器は?」と問うと、最初は、いま中国がフィリピンに対して行っている海警局の艦艇からの水鉄砲ならぬ放水や体当たりでしょう。
こんな程度の攻撃でもフィリピン側には負傷者が出ていますが、中国は陳謝もしません。
フィリピンが引かなければ、攻撃がエスカレートして銃撃にまで発展する危険性が生まれています。
 
日本は、こうした状況を座視できないとして、フィリピンと共同軍事演習の実施を含む「円滑化協定」を結びました。
日本では、この協定が「中国が日本を攻撃する口実」になりかねないとして心配する向きがあります。
確かにその危惧はありますが、この協定とは関係なく、中国による日本領海や領空侵犯は増える一方です。
尖閣諸島では、海警局の艦艇が日本の漁船を追いかけ回すという蛮行も常態化しています。
フィリピンとの協定が無くとも、日本は覚悟を決める必要があるのです。
 
最大の脅威は、日本を敵視する三か国がみな核兵器保有国であるという点です。
つまり、核攻撃があると考える必要があるということです。
それで冒頭の話に戻ります。
つまり、相手の核攻撃を「真剣白刃取り」や「隅落とし」のように返す必殺技があるかということです。
それは、相手の核ミサイルの方向を180度変えて、相手に打ち返すような技術ということになります。
原理的には「ある」ですが、現実的には「今は不可能」です。
でも、電子戦能力が発達した現代、相手のシステムを乗っ取り、核ミサイルの方向を変える技術は、すでにあると考えても不思議ではありません。
米国などは、そうした必殺の返し技をすでに保有している可能性があります。
ロシアが、ウクライナ侵略戦争において、なんども「使うぞ」と欧米を脅している戦術核兵器ですが、
「もしかしたら、返される?」と考えているとしたら、こうした疑念を持たせることが「専守防衛」といえるかもしれません。
日本は、こうした防衛兵器を開発し、中ロ北に「攻撃したら“やばい”」と思わせることが、憲法9条より効果があると思うのですが、「夏の夜の寝言」でしょうか。
 
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┃◇若い人の変化(その5)                 ┃
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前号の続きですが「若い男性に元気がなくなっている」ことに反比例して「元気な女性が増えている」という声がありますが、たしかに実感します。
こうした流れは、近代化が進めば当然の傾向です。
「男は外で金銭を稼ぎ、家事労働は女が担う」という固定化した価値観念が長い間、日本を支配していました。
こうした固定観念は、男女の体力差から当然のごとく生まれたものでした。
そして、それが男の優位性の心理的な基盤となっていました。
 
私は若い頃から車が大好きで、20歳前から自分の車を持っていました。
それもGTというスポーツタイプの車で、ハンドル操作が非常に重く女性には運転が難しい車でした。
今では滑稽な話ですが、その頃の私はそれを男の優位性の証だと潜在意識で感じていました。
そうした滑稽な優位意識は30代まで続いていたように思います。
その意識が覆ったのは一瞬でした。
とある大きな現場を担当したとき、大量の発生土を運び出すため、多くのダンプカーが現場を出入りしました。
その運転手の中に一人の細身の女性がいました。
休み時間に、その女性に「女性の身で大きなダンプを運転するのは大変でしょう」と声を掛けたところ、その女性は笑いながら「ハンドルを回してみますか」と、私を運転席に誘導した。
私はハンドルを回したが、重くてほとんど回せない。
ところが、エンジンを掛けたところ、驚くほど軽くハンドルを動かせる。
パワーハンドルが、ダンプカーにまで採用されていたのです。
こうした装備が男女の筋力の差をなくし、男の優位性を奪ってきていることを実感しました。
 
今は、ITによる自動化が進み、もはや男女の筋力差は意味がなくなっています。
男のひとりとして”寂しさ“を感じることがありますが、未来への可能性が広がることの実感のほうが大きいです。
こうして男女が同格の存在として能力を発揮することで未来は明るくなります。
そのためにも、国家のリーダーや企業トップに多くの女性が就任する時代が早く来て欲しいと思っています。
 
私は、スポーツや仕事において、リーダーを任された時には全体のことを考え精一杯頑張ってきたと自負しています。
しかし、「やろうとしたことの半分も出来ず、失敗ばかり」という思いのほうが強いと感じています。
これは、決して自虐ではなく、実感であり反省でもあります。
未来の時間が少なくなった私には、使った時間を取り戻すことはできません。
一方、若い方にとっては“これからの時間”が、たっぷりあります。
気がかりなのは、その時間を「ただ無自覚に空費している」ようにしか見えない若者の割合が増えていることです。
しかし「だから、今どきの若い奴らは・・」と言うつもりはありません。
なぜなら、若者もやがて今の私の年齢になり、そこで“いやでも分かる”からです。
私自身は、過ぎ去った時間を悔いることはありません。
後ろより前を見てないと“危ない”ですから。
このシリーズは今回で終わります。
 
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<編集後記>
最後も石丸氏の話題ですが、ネットの世界では「石丸構文」として、彼の話法に注目が集まっています。
どうやら、テレビ番組などでインタビュアーの問いに答えず、逆質問で返すなど〝かみ合わない〟やり取りのことを指すようです。
まったく無関係な話題でも、いろいろなケースでの石丸氏の発言を想像してX(旧ツイッター)に投稿することで、いわゆる「大喜利」状態になっているようです。
 
前に、自民党の小泉進次郎元環境相による「進次郎構文」なる“言い方”が話題になりました。
これは、同義語を繰り返すことで、結局「中身の無い話」になるという、小泉氏の逃げ口上を揶揄したものでした。
石丸氏の場合は、それとは違う内容ですが、すぐに、こうして“茶化される”のも現代なのですね。
 
 
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