2024年3月15日号(国際、政治)
2024.03.29 9:00:00
HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2024年3月15日号
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発行日:2024年3月15日(金)
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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2024年3月15日号の目次
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◇映画「オッペンハイマー」
◇日本の世界における役割とは?(2)
◇若い人の変化(その1)
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
米国大統領選の共和党候補がほぼ決まったことで、マスコミは「もしトラ」なる軽薄な言葉を連発しています。
しかし、トランプ氏に思ったほどの勢いを感じないのは私だけでしょうか。
対抗馬だったヘイリー氏が、撤退後もトランプ支持を表明しないのは、共和党穏健派のトランプ嫌いを意識してのことです。
52歳と若い女性であるヘイリー氏は、4年後の大統領選を見据えて最後までトランプ支持は打ち出さない気がします。
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┃◇映画「オッペンハイマー」 ┃
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映画「オッペンハイマー」が米国アカデミー賞で7部門を受賞しました。
作品賞と監督賞の両方を受賞した作品は、アカデミー賞における歴史的評価と位置づけられます。
原爆の父と呼ばれるロバート・オッペンハイマーの生涯を描いたことで、日本では公開できないと言われた“いわくつき”とも言える映画です。
読者のみなさまは覚えておられるでしょうか。
本メルマガで、オッペンハイマーのことを数回に分けて取り上げたことがあります。
天才と狂人が入り混じった人物であり、その極端な頭脳が原爆開発の成功要因であろうと考えると、彼に対する評価は複雑です。
ただし、彼が開発に成功しなくとも、誰かが成し遂げたであろうことは確実なので、そのことで彼を責めることはできません。
アインシュタインがルーズベルト大統領に原爆開発を促す手紙を送ったことも有名な話です。
当時、ナチス・ドイツが原爆開発にやっきになっていたこともあり、その前に米国が開発すべきという意見書です。
こうした事実から、米国の原爆開発そのものを非難することもできません。
しかし、米国は、そのドイツ降伏後に日本に対し2発投下しました。
台頭してきたソ連に対する警告の意味があったと言われていますが、急死したルーズベルトに代わって大統領に就任したトルーマンが「原爆の威力を見たかった」という説が一番有力ではないかと言われています。
連合国によるポツダム会議の会議中に、ネバタでの第1号原爆の実験成功の報が秘密裏にトルーマンにもたらされ、彼は第2号、第3号の日本への投下を決意したと言われています。
日本への降伏を促すポツダム宣言の内容が、日本が到底飲むことができない内容に書き変えられたことが真実ならば、そのとおりなのでしょう。
日本には変更前の草案内容が伝えられていて、日本は受諾する方向で動いていました。
しかし、正式に届いた宣言書の内容は、まったく受け入れ不可能な内容でした。
つまり、米国は、原爆投下前に日本が降伏しては“困る”ということだったのです。
こうした話は、広島・長崎を経験し、戦後世代にもその記憶が強く受け継がれている日本人には、到底受け入れがたいことです。
私は、本メルマガで過去にも言及したように、原子力施設の設計や原発内の放射能調査などを行った経験があります。
ですから、当然、この映画には強い関心があります。
では、「観たいか?」と問われると、「観たい」、「観たくない」の相反する気持ちが起きます。
技術者としての本能からは原子力推進に賛成ですが、自分が身を持って体験したあの“すさまじい”エネルギーを制御できるまでに人類の倫理観が成熟していない現状に考え込んでしまいます。
現に、核兵器使用を匂わせ世界を脅すロシアや中国、北朝鮮のような国が存在しています。
中国は分かりませんが、プーチンや金正恩は躊躇なく使うような気がしています。
それを阻止できない未成熟な人類(ホモ・サピエンス)には、原子力を扱う資格が無いのではと思ってしまいます。
この映画に広島や長崎の惨状を描くシーンが無いことを非難する声が高いですが、これはアメリカ映画です。
かつては「原爆が戦争を終わらせた」として原爆肯定派が圧倒的だった時代から、今は否定派がかなり増えてきました。
ですが、多数派を占めるには至っていません。
この映画に惨状を描くシーンが入ったら賛否両論が乱れ飛ぶ事態となります。
興行を考えて避けたことは当然かもしれません。
東京では3月25日の先行公開から全国でも上映するようです。
アカデミー賞の威力でしょうが、行くかどうか、気持ちは半々です。
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┃◇日本の世界における役割とは?(2) ┃
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前回、以下のように書きました。
「軍事同盟は『相互防衛義務が常識の同盟』です。米国には日本を守る義務があるが、日本には米国を守る義務はないとする「虫の良い条約」など有りはしないのです。
それゆえ、日本は米軍に基地を提供し、自由に使って良いとする交換条件付きとなっているのです。
その意味から考えれば、沖縄の普天間移設反対は『日本のわがまま』なのが、国際常識です。」
国会で社民党の福島みずほ議員が、南西諸島の防衛強化を非難して、「反撃能力を有することで中国からの攻撃を招く」と主張していました。
福島氏は、非武装中立論を唱えていた旧社会党の残滓のような方ですから、こうした主張を展開されるのは当然でしょうが、カビの生えたような主張には呆れるばかりです。
「攻撃こそが最大の防御」は戦争における鉄則ですが、決して無制限の先制攻撃を勧めている言葉ではありません。
戦略本の原典といえる孫子の兵法では「いかにして戦争を回避するかの戦略」が第一の戦略となっていて、冒頭からかなりの章を割いて、その具体的方法を説いています。
しかし、「どうしても戦争が避けられない局面になった時は・・」として、実戦での各種戦法を解説する章へと展開する章立てとなっています。
つまり、実戦とならないよう戦争を回避する能力を備えることが肝心と教えているのです。
その戦争を回避する手段のひとつが「敵国を攻める能力を保有する」ということなのです。
そして、その能力を背景にした外交交渉で勝てと言っています。
ところが、「敵国を攻撃する能力を持つから敵に攻められるのだ」と、福島氏はあべこべの主張を繰り広げているわけです。
まさに「非武装中立論、健在なり」で、孫子を一度も読んだことはないのでしょうね。
一方、沖縄の辺野古移転を止め普天間基地もなくなれば平和が来ると、沖縄の人々は本気で考えているのでしょうか。
それで一番喜ぶのは中国で、軍事行動の自由度が増すとして戦狼外交に拍車がかかるでしょう。
米国で気になる動きがあります。
在日米軍の家族が日本を離れるという動きです。
つまり、米国は東アジアの情勢変化から日本が攻撃を受ける可能性が高まっていると考え、米軍の家族を避難させておこうと考えているわけです。
日本は、「米軍の家族が住んでも大丈夫ですよ」という強いメッセージを出し米軍を引き止めるのか、それとも憲法を改正し、正式な軍事抑止力を持ち、自力で防衛する国家となること宣言し、実行するのかの十字路に立っているのです。
国会では、こうした現実的な論戦はなく、福島氏の「お花畑」な口撃に返答する官僚が気の毒になります。
さかんに「軍事力強化は戦争を招く」と主張する福島氏に対し、答弁に立った防衛官僚の一言がすべてを物語っています。
「そうしたことは、中国に対し仰ってください」
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┃◇若い人の変化(その1) ┃
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全共闘世代とも言われる団塊の世代ですが、当時、全共闘運動していた若者はほんの一握りでした。
マスコミは、あたかも日本中が革命前夜だったようなことを言いますが、当時の大多数の若者は政治に無関心で、遊びや音楽、スポーツに熱中していました。
たしかに1969~70年のピーク時には、全国の大学の8割がロックアウトという名の大学閉鎖に追い込まれました。
全共闘の連中は「これで革命が起きる」と息巻いていましたが、99%の学生はそんなこと考えもせず、「これ幸い」と、遊びにアルバイトに勤しんでいました(私もですが・・)。
焦った過激派は、爆弾テロやハイジャック、内ゲバ殺人と、今日まで伝わる事件を起こしていきました。
そのピークが映画にもなった「あさま山荘事件」です。
あの事件のさなか、スキー部の合宿からの帰りで、部員3人を乗せて山荘近くの国道18号線を走っていた私は、検問で止められました。
乗っていたのが若い男4人だったので、下車を命じられ、トランクはもちろん、積んでいたスキー板の間や座席の下まで調べられ、連絡先まで書かされました。
過激派の応援と勘ぐられたのでしょうね。
もう遠い昔となった思い出話ですが、当然ながら、現代の若い人には「おとぎ話」にもならない話でしょうね。
そうした過激派の一人で、長い間、潜伏していた桐島聡容疑者の身柄確保と死亡には、驚きよりも、いきなり遠い昔に引き戻された思いがしました。
この桐島聡のことで、過激派の彼らと自分たち大多数との違いは何だったんだろうと考えました。
答えは単純でした。
彼らは「純粋」で、我々は「不純」だったのです。
世間一般は、「純粋」であることを称賛しますが、実はとても危険なのです。
世の親に言いたいです。
「貴方のお子さんを純粋な“いい子”に育ててはいけません。度を過ごしてはいけませんが、多少不純で“悪い子”のほうが良いのです」と。
「では、どのくらいの悪いことが許容範囲なのか?」と問われそうですね。
極端なことを言えば「殺人以外」ですが、さすがに、それでは危ないですね。
まあ、「遅刻や物忘れなんかは、少し睨んで「メッ」ぐらいで良いでしょう。
カンニングは自分が損するだけなので片目で叱って「次は『もっと、うまくやれ』」が良いでしょう。
喧嘩は両成敗ですが、イジメはアウトですね。
「勤労奉仕1ヶ月」ぐらいは必要かもしれません。
それでも止めなかったら、次は2ヶ月ですね。そこで大半は音を上げるでしょう。
ところで、「若い人」と一言で書きましたが、若い男性と若い女性では、ずいぶん意識が違うなと感じています。
次回は、そのことを述べましょう。
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<編集後記>
毎年、多くの書類に署名しますが、「男・女」の欄で考えてしまいます。
LGBT法案が通ってからです。
賛成か反対かより、男女別のトイレ以外にLGBT毎のトイレが義務化されたら・・などという小企業には解決不能な方向にエスカレートしていく不安を感じます。
さらに、こんなことを書くだけで「差別している」と言われかねない怖さも感じます。
もし、LGBTの求職者が来て、その人を不採用にしたら「差別された」と訴えられるのではないかというような怖さまで感じてしまいます。
自民党は、あまりにも拙速にこの法案を通してしまったのではないでしょうか。
こう書くだけでも差別と言われるのかな・・
<お知らせ>
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ぜひ、一度、 儲かる建設会社になろう で検索してみてください。
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