2023年7月15日号(国際、政治)

2023.07.18

HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2023年7月15日号
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発行日:2023年7月15日(土)
 
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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2023年7月15日号の目次
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◇福島第一原発の処理水の放出
◇新たな段階に入ったウクライナ侵攻
◇LGBT法案の成立
 
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
 
国家の安全保障は外交と軍事の組み合わせにより得られるものですが、大事なことは、正確な情報の入手と分析です。
中でも「非合法情報機関」が得る情報が戦略の核になると言えるでしょう。
米国は、CIA、NSA、FBIの3つの公的情報機関を持つ上に、陸・海・空・海兵の4軍それぞれに秘密情報機関があり、その他にまったく極秘の機関の存在もあると言われています。
もちろん、その活動の多くは非合法活動です。
では、日本は?
CIRO(内閣情報調査室)が知られていますが、その能力は先進国としては心許ないレベルです。
孫子は、他の12の章から独立した形の第13篇で「非合法情報収集」の大切さを説いています。
危険度が増す一方の国際情勢を考えると、日本が心配になります。
 
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┃◇福島第一原発の処理水の放出               ┃
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福島第一原発の汚染処理水の放出が近づくにつれ、中国政府や韓国野党の過剰反応が異常なレベルになってきています。
日本国内でも反対意見がありますが、漁業関係者の反対と野党議員たちの反対の動機はまったく異なります。
漁業関係者は、風評被害により魚が売れなくなることを恐れての反対ですが、野党議員たちは、自分の政治的姿勢のアピールという歪んだ反対です。
 
ただ、一般の国民は「汚染処理水」と聞くだけで恐怖を覚えるのが普通だと思います。
それゆえ、前述のような放出反対論に、ある程度は共感を覚えてしまうのです。
韓国野党および連携する日本の議員たちは、その恐怖心を煽るという禁じ手を使っているのです。
つまり、この世に「お化け」はいませんが、悪い大人が子供に「お化けはいるんだぞ」と言って脅かしている構図なのです。
 
本メルマガで何度も述べてきましたし、他の機会でも言及してきましたが、私は原発や核施設の仕事に従事してきた経験があります。
それも、かなり危険な仕事にです。
そうした作業中に浴びた放射線量は、法律で定められている量を超えています。
しかし、正確な被ばく線量は不明です。
どうしてか?
許容量を超えて被ばくすると、その後、施設に立ち入ることができなくなります。
それでは仕事が出来ないので、線量計やアラームを外して原発内で作業を続けたわけです。
当然、その間の被ばく線量は記録されないため、被ばく総量は不明となるわけです。
 
どうして、そんなことが出来たのか、疑問に思われるでしょう。
それは、実に簡単なことです。
我々のチームが何の制約も受けない特別チームで、しかも、途中から私がリーダー代行となったからです。
私は、最も危険なレベル4の領域で放射能防護マスクを外して作業したことが何度もあります。
なるべく息を止めていましたが、それでも内部被ばくは避けられません。
心配はありましたが、健康被害は出ませんでした。
 
科学的な知識とそうした実経験から断言できます。
福島第一原発の汚染処理水の放出には何の問題もありません。
この処理水に含まれているトリチウムは水素の同位体元素ですから、水を構成する元素の一部です。
もちろん海水中には大量に存在しています。
つまり「水の中にある水」ですから、そもそも処理水から取り出すことは不可能なのです。
もちろん、韓国や中国を含めた世界中の原発から放流されている処理水には相当量が含まれています。
中国と半島以外の国は、どこも反対していませんから、予定通りに放出すれば良いのです。
 
ここまで問題をこじらせた一番の責任は、「汚染処理水をタンクに溜め込む」という愚策を決めた日本国政府にあります。
溜め込まずに、すぐに海水で希釈して放出を行っておくべきだったのです。
当然、猛反対に会ったでしょうが、今頃は、とっくに沈静化しているはずです。
「凍土壁で地下水の流入を防ぐ」なんて言った“ばかな”専門家”や政治家のおかげで、莫大な予算を無駄に使い、結局、今回の馬鹿騒ぎです。
あの時の政治家の名前は、ここには書きませんが、意見を聞きたいものです。
 
悪意の拡散や風評被害を除いて、福島を含めた日本や周辺諸国への影響はゼロといって良いレベルです。
度々報道されていますが、朝鮮半島と黄海(韓国は西海と主張していますが)を挟んで向かい合う中国沿岸には55基もの原発がならび、福島第一原発の50倍ものトリチウムを含む処理水が放出されています。
しかし、中国はもとより韓国の左派勢力、およびそれを支持する韓国民は、だんまりです。
左派勢力に踊らされている韓国国民は、半永久的に日本に難癖を付けてくるでしょう。
日本としては、取り合っても仕方ないと腹をくくるべきです。
 
それより大きな問題は、破損した原子炉の廃炉です。
世界で例がない困難な仕事となります。
次号で、この問題を取り上げたいと思います。
 
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┃◇新たな段階に入ったウクライナ侵攻            ┃
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予想されたことですが、ウクライナの反転攻勢は困難な局面を迎えています。
想定していたとおり、占領地におけるロシアの防御線はかなり強固です。
伝統的にロシアは攻めるのは下手ですが、守りには強いと言われています。
ただ、今回の侵攻自体は、祖国防衛ではなく、他国侵略です。
ゆえに、ロシア国民の多くは、本心では戸惑っているのです。
 
この反転攻勢に関しては、様々な報道や情報が錯綜していますが、ウクライナの狙いは、占領地全体をザポリージャ州で東西に分断することにあります。
それも一本の線ではなく二本の線での分断を図っています。
一本は、東側のドネツク州とザポリージャ州の境からマリウポリに到達する線、もう一本は、西側のオリヒウからトクマク、メリトポリを経由してアゾフ海に到達する線です。
この突破作戦が成功すれば、この二本の線に挟まれた占領地を開放し、ロシア軍を東西に完全に分断できることになります。
 
一方、ロシア軍は、当該地域の防衛を強化して抵抗するとともに、東部戦線のクピャンスク、クレミンナやバフムト方面に合計18万人の部隊を投入して逆に大規模攻勢に転じるという戦術に出てきました。
このロシア軍の狙いは明らかです。
ザポリージャ州におけるウクライナの反転攻勢の兵力を削ぐことが目的です。
ということは、南部戦線の兵力を割くことなく、東部戦線のウクライナ軍が、ロシア軍の反撃を阻止できるかどうかが鍵になります。
 
東部戦線におけるロシア軍の装備や兵員の練度は不明ですが、民間軍事会社や予備兵が多く、精鋭部隊は少ないようです。
全体の兵員の数だけは多いのですが、兵員の質や機甲部隊の存在感の薄さを考えると、ウクライナ軍が阻止できる公算が高いと推測しています。
しかし、推測に過ぎませんので、今後の推移を見ていきたいと思います。
 
また、ウクライナは、ヘルソン州のドニエプル川の渡河作戦も計画しているようで、浮き橋の敷設映像が公開されています。
夜間作戦なので、どのあたりかは分かりませんが、本格的な作戦か、それとも陽動作戦かは判断できません。
今後、こちらの情報も拾っていきたいと思います。
 
ウクライナ軍のバックには、英国のSAS(Special Air Service=陸軍特殊空挺部隊)と米国のシールズ(Navy SEALs=海軍特殊戦コマンド)の存在があると言われています。
直接、戦闘への参加はしていないようですが、兵員の訓練や作戦面での指導を行っていることは公然の秘密です。
当然、その後ろには米英の情報機関からの情報提供があります。
もちろん、これは善意からではありません。
米国およびNATOにとっては、これまで机上や電子システム、さらに実演習で練り上げてきた作戦を本当の実戦で確認する最高の場面を得ているということなのです。
作戦を練り上げた存在が、最前線の部隊とリアルタイムに情報共有する実戦の機会など、滅多に得られるものではありません。
その犠牲になっているウクライナ、ロシア両軍の兵士だけでなく、ウクライナの一般市民のことを思えば胸が痛みますが、辛くとも、これが現実と受け止めるしかないのです。
 
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┃◇LGBT法案の成立                    ┃
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国民の多くが、よく理解できないまま、LGBT法案が成立しました。
近年、人種差別や身障者差別といった差別問題への理解は進み、国民の多くも「差別反対」に同意しているといえます。
しかしLGBTに対しては、そこまでの理解は進んでいないと思われます。
というより、理解すること自体が難しいです。
 
学生の頃、実家の水商売を手伝っていました。
昼は学生、夜はチーフ・バーテンダーという二重生活でした。
また仲間とバンドを組んでいて、一般的でない所にも出入りしていました。
そうした世界では、倒錯(あまり良い言葉ではありませんが)した性も一般社会よりは多く、ある程度、免疫はできていました。
お店には、当時の言葉で言うと「おかま」や「おなべ」の人も出入りしていたので、彼らと話もしていました。
それゆえ、LGBTの人に対する偏見は無いつもりです。
「つもり」と言ったのは、「偏見ゼロ」と言い切る自信がないからです。
 
そのような一人に手を握られたことがありますが、思わず手を振り払ってしまいました。
その時の彼(彼女?)の悲しそうな顔は忘れられませんが、その時の私の態度は「差別」と批判されることなのでしょうか。
難しい問題です。
 
正直に言って、私には、この法案に対する意見は言えません。
そこで、LGBT差別の撤廃に尽力しながら、本法案に反対している方の意見を取り上げます。
匿名ですが、以下のように言っていました。
 
「LGBTやLGBTQに関する法整備は、欧米をはじめ世界各地で進んでいる。その内容は『LGBTであることで人権が阻害されない』ことを保証するものだが、これらの国にとってそのような保証は特別なものではなく『当たり前の制度』として認められているケースが多い。日本でもこうした潮流に倣おうとする民間の動きは増えているが、法制度化の実現には至らない状態が続いていた。
そうした中での法案成立だが、以下の規定に疑問を感じた。
『この法律に定める措置の実施等に当たっては、性的指向又はジェンダーアイデンティティにかかわらず、全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意するものとする』
LGBTQという少数派を擁護し、その人々に対する理解を求めるために法整備を進めてきたのに、逆に少数派が多数派に配慮する法案になってしまった」
 
どうやら「全ての国民が安心して・・」という言葉が、多数派に配慮したと感じたようです。
それだけ当事者たちは日常的に差別を受けていると言いたいのでしょうが、人々の心の中まで法律が規定することは、逆に危険ではないかと思うのです。
本法案に対する国会での議論が中途半端に終わったことは否めません。
成立を急ぐより、もっと議論を深めるべきだったと思うのです。
 
反対意見として、「悪意を持った男性が女装して女子トイレや女性風呂に入ることを防げるのか」という問題も提起されています。
「体は男だが、心理は女」という人がいるのは確かでしょうが、心理も男のままの偽装を見破る方法はあるのでしょうか。
何より、「体は男」が入ってくることを女性たちが許容するとは思えません。
こうした権利のぶつかり合いは、LGBTに限らず、いたるところで起きています。
 
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<編集後記>
渦中のLGBT法案の成立に、米国のエマニエル駐日大使の意向(脅し?)が効いたという意見がありますが、真偽は不明です。
政界ウォッチャーの間では、エマニエル大使は岸田首相の家庭教師(?)と言われているとか。
本当だったら、とんでもないことですが、さて、その真偽は如何に。
 
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