2017年3月16日号(国際、政治)
2017.04.03
HAL通信★[建設マネジメント情報マガジン]2017年3月16日号
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H A L 通 信
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発行日:2017年3月16日(木)
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発行日:2017年3月16日(木)
いつもHAL通信をご愛読いただきましてありがとうございます。
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2017年3月16日号の目次
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★やはり韓国は法治国家ではなかった
★自由主義世界は崩壊に向かっているのか?
☆中国の意図を挫くために日本が為すべきことは
☆日本は原発事故を乗り越えていくべき
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こんにちは、安中眞介です。
今号は国際問題、政治問題をお送りします。
マレーシアで殺害された北朝鮮の金正男氏の長男、金漢率(キム・ハンソル)氏の突然のビデオメッセージには驚かされました。
ビデオの中で、ハンソル氏は、はっきりと「父は殺された」と言い、さらに、「自分は北朝鮮出身で、金一族の一員」と語り、北朝鮮への帰属と忠誠を述べ、自らに指導責任があるとまで言及しました。
これらのメッセージを英語で話したことから、ハンソル氏は金正恩の独裁体制を打破する決意を世界に向けて語ったということになります。
この動画を見た世界の人々は、ハンソル氏は金正恩より好ましい人物だと感じたはずです。
当然、ハンソル氏も命を狙われるでしょうが、中国がガードしているとすると、この先の中朝関係は微妙なこととなります。
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┃★やはり韓国は法治国家ではなかった ┃
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韓国の朴槿恵大統領の末路も、これまでの大統領と同様、悲惨な結果となりました。
3月10日の憲法裁判所の発表を同時通訳で聞かれた方も多いと思います。
予想通りの結果と言えますが、韓国が法治国家としては未成熟である結果だとも言えます。
憲法裁判所は、朴槿恵大統領にかけられた5つの罪状を指摘しましたが、いずれも確たる証拠や証言は得られなかったとしています。
日本のような法治国家であれば、「心象は“限りなく黒に近い”グレーだが、確たる証拠が見つからない以上、無罪」となるはずです。
しかし韓国の司法は、「証拠は見つからなかったが、国民が怒っているので有罪」としたのです。
まさに、韓国の国民自身が自嘲的に言う「憲法の上に“国民情緒法”がある」国なのです。
一度、情緒の流れが出来てしまうと、マスコミは言うに及ばず、立法府や司法までもが、われさきに情緒的な「正義の味方」を演じてしまう。
今回の憲法裁判でも、8人の裁判官全員が罷免に賛成したということが、それを物語っています。
裏の情報では、少なくとも3人は反対していたはずだったのですが。
この先、日本が半島政策を考える場合、前提として念頭に置くべきことがあります。
それは、韓国は日本と違って、いまだに戦時体制にある国であるという事実です。
1953年に朝鮮戦争は「休戦」となりましたが、今に至るまで「終戦」はしていないのです。
南北どちらから先に戦端を開こうと、「宣戦」ではなく「戦争続行」となるだけなのです。
つまり、半島は、いまだに危うい均衡状態にあるということです。
次の大統領の有力候補である文在寅(ムン・ジェイン)氏は、親北反日を信条とする人で、北朝鮮に太いパイプを持ち、支援すら受けていると言われています。
私が動向を注目しているのが韓国軍の動きです。
軍は、親北政権が誕生し、北朝鮮の影響力が強まることを容認するでしょうか。
クーデターや戒厳令といった事態も考え得ると思うのです。
もっとも、軍のバックには米国がいますから、米国の思惑次第とも言えますが。
大統領が選挙ではなくデモで倒れる韓国を、「民主主義が機能している」と評した日本の評論家がいました。
ですが、喜んでいるのは北朝鮮と中国という非民主主義の国というのも皮肉な話です。
どちらにしろ、日本は距離を置いたほうが賢明と言えそうです。
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┃★自由主義世界は崩壊に向かっているのか? ┃
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第二次世界大戦後、欧米は再び戦争となることを避けるため、普遍的人権を土台とした「自由主義による秩序」を選択した。
しかし、自由主義の旗頭であった米国にトランプ政権が誕生したことで、自由主義世界は崩壊に向かっているように見える。
そもそも、自由主義による秩序とはなんであろうか。
それは、普通選挙による「民主主義」、万民を平等とする「人権」、厳正な「法による統治」、そして、「自由経済」によって成り立つ秩序である。
だが、トランプ政権の保護主義が自由経済を壊し、移民排撃が人権を脅かすような事態になり、さらに欧州各国の政治が極右に傾けば、自由主義世界は崩壊の危機に直面することになる。
ここで考えなければならないことがある。
戦後の自由主義の秩序は「米国の強大な軍事力によって支えられてきた」事実をである。
一方に、ソ連を旗頭とする「共産党独裁国家」の強大な軍事力があったからである。
しかし、オバマ大統領の平和主義によって、この秩序は危機に陥り、中国やロシアの露骨な軍事力行使を許してしまった。
中東におけるISの台頭を許したのも、オバマ大統領の弱腰姿勢にある。
経済や政治での膨張主義に対しては平和的な手段で対抗できるが、軍事面での膨張に対しては限界がある。
北朝鮮やISのような暴力国家や勢力に対しては、軍事力による対抗手段しかないことは、冷徹な事実が証明している。
トランプ大統領は、一転して軍事力を増強するなどの勇ましい発言を繰り返しているが、実行力が伴うかどうかが問題である。
北朝鮮が、「(米本土を狙う)大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験の準備が『最終段階』に入った」と述べたことに対し、「そんなことは、させない!」と息巻いたが、北朝鮮は安倍首相との会談中に、ミサイルを日本海に打ち込んだ。
緊急に開かれた記者会見でトランプ大統領は安倍首相と並び立ったが、予想された強硬発言はなく、「米国は常に100%、日本とともにある」と、拍子抜けするような言葉しか言わなかった(言えなかった?)。
こうしたトランプ大統領の”ぶれまくる”発言によって、中国は、「トランプは口だけの『張子の虎』だ」と認識する可能性がある。
そうだとすると、この先の中国の軍事膨張は止まらず、米国は本気で軍事拡張へと舵を切らなければならなくなる。
こうした両国の軍事的対抗手段の行使が際限のない軍拡競争に発展し、やがて戦争という悪夢が現実化するかもしれない。
しかし、たとえ、こうした悪い方向に行くとしても、トランプ大統領には言行一致を望みたい。
それが世界を救う道だからである。
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┃☆中国の意図を挫くために日本が為すべきことは ┃
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時折、日本のネットなどでは「中国が沖縄を取りに来る」というような意見が散見される。
そこまで極端でなくとも「尖閣諸島の奪取を狙っている」との警戒論は根強い。
かく言う私も、沖縄奪取は荒唐無稽と思うが、尖閣奪取はそうとは言い切れないと思っている。
中国にとって尖閣を奪取する価値が大きいからである。
しかし、冷静に現状を分析すれば、侵略の可能性はかなり低いことが分かる。
まず第一に、中国には日本に対する恐れが強く残っていることがあげられる。
古くは、中国が完全に支配下に置かれていた元帝国の侵略(元寇)を日本は二度に渡り撃退し、秀吉の朝鮮出兵では今の中朝国境付近にまで日本に進行された歴史がある。
当時の明国は、この戦いで疲弊し、北方の清に滅ぼされ、中国はその後長く清國の支配下に置かれた。
近代に入っても、日清戦争で破れ、日中戦争では中国主要部の大半を占領されるという惨敗が歴史上の事実である。
なぜ70年経った今でも荒唐無稽な反日ドラマを流し続け、執拗に南京事件を虐殺と主張し、派手な「抗日戦勝利」の軍事パレードを行うのか。
それは、前述の歴史から来る「日本への恐れ」の裏返しなのである。
中国は、歴史上、日本に戦争で勝ったことがない。
だから、気持ちの奥底では、日本と戦争して勝ってトラウマの解消を図りたいのであろうが、本音のところでは勝つ自信を持てないのである。
このようなことを書くと「タカ派」とか「右寄り」と批判されるであろうが、当たり前の分析を述べているに過ぎない。
戦争を避けるためには、相手の侵攻の意図を挫くだけの軍事力の保持・整備は欠かせない。
永世中立を宣言しているスイスやスエーデンは「軍隊なき国家」ではない。
女性すら銃を持って戦う訓練を常態化させている「国家総戦争体制」によって、外国の侵略から自国を守っているのである。
最近、スエーデンが女性を含む徴兵制を復活させたことからも、それは分かるであろう。
非武装の中立、平和国家などありえない。
故に、日本は、米軍の力を借りずに自力で中国軍を撃退できる能力(つまり、抑止力)を保つ必要があるわけなのである。
しかし、中国は「孫子の兵法」を生んだ国である。
正面戦争は最後の手段として、今は、後方撹乱や「離間の計」などのあらゆる戦法を仕掛けてきている。
東シナ海でも、尖閣における“日本の施政権を崩す”消耗戦をエスカレートさせてきている。
あまりに頻繁になったので、日本の領海や接続水域への海警艦艇の侵犯をマスコミが報道しなくなっているが、これも中国の狙いである。
日本国民が侵犯に対し無関心になり、海上保安庁が疲弊し切ることを狙っているわけである。
米軍介入を招く恐れがあるので、中国が海軍艦艇の侵入を常態化させることはないが、本格的な軍事攻撃の口実と機会を狙っていることも明白である。
日本としては、忍耐を持って口実を与えることをせず、しかし粘り強く尖閣を守り抜く行動を続けることが必要である。
そのためにも、海上保安庁の予算を増やし、艦船や装備、人員の充実を図り、尖閣防衛の断固たる意思を世界に示す必要がある。
「中国の意図を挫くこと」が平和に欠かせないことを、日本国民全体が認識すべきである。
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┃☆日本は原発事故を乗り越えていくべき ┃
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3月11日は東北大震災の日として、日本人として忘れられない日となっています。
同時に、福島第一原発事故の日としても永遠に語り継ぐ日でもあります。
原発事故の収束には、30年から50年というスパンが必要です。
(下手したら100年?)
事故からわずか6年では「何も進んでいない」と思われるのは当然です。
事故後はじめて2号機の格納容器内にロボットが入って行った放射線量の測定結果が発表されました。
毎時530シーベルトという線量は、40秒程度の被曝で致死量となる値です。
マスコミは「とんでもない数字だ」として、原発に対する批判のボルテージをあげています。
しかし、放射能のことを正しく知る者にとっては、「とんでもない数字」であっても「当たり前の数字」なのです。。
私は、燃料棒を引き抜いた直後の圧力容器の中に入ったことがあります。
圧力容器の底に降りた直後に、防護服に付けたアラームがけたたましく鳴りました。
容器の中で作業した数十秒間の被曝量から計算して、30~50分で致死量に達すると思われました。
ですが、そうしたことが分かっていれば、パニックに陥らずに仕事は出来ます。
毎時530シーベルトという線量を「とんでもない数字」と捉えるのではなく「計算できる数字」と認識して冷静に対処法を練ることが大事なのです。
先日、NHKの特番で、6年前の福島原発事故の再現報道が放映されました。
期待して見たのですが、分かっていることばかりで拍子抜けでした。
また、別の報道では、福島原発には「非常時マニュアル」があったことが判明しました。
しかし、事故を起こすまで一度も非常訓練をしていなかったことで、マニュアルの見方も分からず、宝の持ち腐れ状態だったこともわかりました。
そう言えば、私が福島第一原発で働いていた時も、一度も非常訓練は行われませんでした。
その間、海水タンクの洗浄で作業員の酸欠事故が起きたり、燃料貯蔵プールに人が落ちたり、ポンプが破損したりと、事故は頻発していました。
しかし、一切、外部への報告も広報もなく、我々放射能調査チームが異常を発見した時も、「口外無用」と厳しく言われただけで、その後の処置が取られた形跡も確認できませんでした。
こうした隠蔽工作の積み重ねと政治的な思惑、経済性至上主義の体質の上に、非常訓練をしてこなかったツケが重なって、あの事故につながりました。
決して、根本的な技術欠陥ではないのです。
事故を起こした東京電力に原発を扱う責任体制も感覚も乏しいことは、現在でも明らかです。
ですが、小泉元首相の「原発即時停止」のような感情論や民進党の蓮舫代表の「2030年に原発ゼロ」のような政治的思惑の発言は、無責任だと思うのです。
今の人類の技術が、原子力の負の部分を完全に制御できていないことは事実です。
しかし、だから「原子力を捨てろ」は短絡過ぎます。
人類は、必ず、放射能の中和技術を手にし、核融合エネルギーすらコントロールできるようになると信じています。
原子力の道を捨ててしまえば、原子力工学を学ぶ学生もなくなり、技術者もいなくなります。
下手したら100年かかる廃炉をだれが行っていくのでしょうか。
いま頑張っている人たちは、そこまで誰も頑張れないのです。
次を託す若者の存在は欠かせないのです。
それが日本の義務と考えれば、原発ゼロには賛成できないはずなのです。
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<編集後記>
稲田大臣の迷走が止まりません。
首相は早く内閣改造で「切りたい」と思っているのでしょうか。
でも、防衛大臣の要職にこの程度の人物を任命した責任は首相にあります。
自衛隊員の士気にも影響する事態です。
首相は、次の内閣改造で、しっかりとした大臣を任命することで責任を果たして欲しいものです。
<建設ビジネスサロン>
年度末の忙しさに加えて、弊社の新商品のテストが佳境を迎え、大忙しになっています。
ですが、そろそろ、オフサイトの意見交換会のサロンも計画したいと思っています。
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