これまでの経済、これからの経済(10):ニューノーマル

2020.06.16


新型コロナウイルスによる非常事態宣言が解除となりましたが、自由に外出や旅行することに制限がかかる毎日が当分の間続くことに変わりありません。
巷では、こうした事態を指して「ニューノーマル」という言葉が生まれています。
 
会社に行かないテレワークや離れた場所からオンライン会議に参加するなどの働き方や、家にこもり、一人あるいは家族だけで楽しむ経験が、これまでの当たり前の働き方や楽しみ方を変えるかもしれないという意味を込めて、「これまでとは一変した新常識」という意味で使われています。
 
ここには、人間の持つ本質が現れてきていると感じます。
たしかに、同僚との無駄話や友人との飲み会は、楽しいと思う半面、どこか煩わしさがあります。
まして、満員の通勤電車は苦痛でしかありませんし、嫌な上司の顔が浮かべば、会社の玄関は地獄の門でしょう。
そうした苦痛から遠ざかることが出来て、さらに「仕方ない」と思っていた葬儀などからも開放されたと考えれば、「こうした生活もいいかな」となるのも無理からぬことです。
 
私には、それが良いとも悪いとも言うつもりは毛頭ありません。
世の中の常識が変わるならば、それに合わせて自社の経営を変えていくしかないと思うだけです。
当然、マイナス面とプラス面がありますが、変わらない部分もあります。
各企業は、今後の経営を考える上で、この3つの面を明確にすることから始めるべきです。
企業経営での「明確」とは“数字で理解する”ことですから、自ずと行うべきことは、まさに明確といえます。
良い機会ですから、自社の実態を徹底的に数字で分析・理解し、対応策を数字で作るべきです。
 
一番の課題はマイナス面への対処ですが、マイナスが一過性のものか永続的なのかの判断が重要になります。
それには、これからの消費傾向を細かく追跡していくことが肝心です。
弊社もそうですが、一般消費者ではなく企業相手の商売をしている企業でも、本当のエンドユーザーは一般消費者です。
その最終消費の動向分析から、自社のお客様企業の戦略を見極め、その戦略を強化する方向での協力や支援を提案していく営業が重要です。
 
もっとも、コロナウイルスの影響から抜けた先がどうなるかは霧の中です。
多くの消費動向が戻るかもしれないし、まったく様変わりした世界になるか、誰にも確実なことは言えません。
連日、マスコミやネットで発信している経済評論家の意見に参考になるものは、残念ながら見当たりません。
「ニューノーマル」な経済実態は、自分で判断していくしかないのでしょう。
 
次回からは、テーマを絞りながら、解説を続けていきます。