中国バブルの崩壊(4)
2014.12.26
これまで3回にわたって、中国の「社会主義市場経済」を論じ、「中国バブルはいつ崩壊するか」を解説してきた。
いささか乱暴であるが、最後に私なりの結論を述べたいと思う。
いささか乱暴であるが、最後に私なりの結論を述べたいと思う。
一言で言えば、「中国バブルの崩壊は、すぐには起きない」である。
ポイントは、共産党の一党独裁政治にある。
この政治体制が崩れない限り、バブル崩壊を強引に抑え込むであろう。
「抑え込めなかった場合は」との疑問が湧くが、その場合は共産党政治そのものが崩壊する。
だから、現政権は、あらゆる手段を講じてバブルからの軟着陸を図るものと思われる。
中国の政治家の頭の中には、「国民の幸せ」などは微塵も無い。
天安門事件の時、時の主席は、欧米の批判に対してこう反論した。
「中国では、100万人が死んでも、たいしたことではないのだ」
その中国が、「南京事件では30万人が殺された」として日本を非難するのである
から、支離滅裂である。
30万<100万という数式すら、時と場合によっては逆転するのが中国式数学のようである。
日本の感覚からすると、こうした中国流の「ものの考え方」には違和感を覚える。
だが、この中国式数学を理解しないと、中国は理解できないのである。
「社会主義市場経済」などという矛盾する概念を生み出すのも、この中国式数学の成せる技である。
だから、もしかすると、我々の常識をひっくり返して、バブルを軟着陸させるかもしれないのである。
知人の中国人が、こんなことを言っていた。
「今後の中国では、4億人ぐらいが最下層に沈んでいく。彼らが暴動を起こすという事態が頻発する可能性も高い。だが、その時、共産党政府は、その4億人を殺す大義名分ができる。こうして、役に立たないお荷物の層の人口を減らして、9億人の国家にすればよいのだ。たかが4億人だよ」
何も言えませんね!