韓国の中国へのすり寄りは得か、損か (2)

2014.11.18

日本への対抗心から韓国が中国にすり寄っている。
この問題を、感情論ではなく、中韓両国にとっての損得で考える第二弾である。

中韓両国は、政治形態が違いながら「富の偏在」への国民の不満は高まる一方で、政治不安を醸成しつつある。
この「似たもの国家」同士が接近するとはどういうことなのか。

好意的に考えれば、両国の共通の問題を共に考え、両国民にとって最良の方策を共同で打ち出そうとしている、と解釈できる。
だが、こう書いただけで私自身笑ってしまった。
そう、中韓両国の思惑は、全くの同床異夢なのである。
共通しているのはただ一点、国民の目をそらすため「反日」を利用するという点だけである。

反日に凝り固まった韓国大統領は、会う首脳、会う首脳に日本の悪口を言い募っている。
各国首脳にしてみたら、迷惑この上ない。
どの国の首脳も、日本との関係を大事に考えている。
その日本の悪口を韓国大統領から聞かされても、困惑するのみである。
結局、どの首脳からも肯定的な賛同は得られず、「手で制止を食らった」というような報道まで出る始末である。
韓国は、こうして見失ってしまった出口を、中国への擦り寄りで見出そうとしているようである。

だが、中国はその韓国を利用しようとしか考えていない。
中国政府の本音は、日本と関係修復したいのである。
韓国と日本ではGDPで5倍もの開きがある。
経済優先で考えれば、日本と付き合うべきなのは当然である。
そのカードの1枚としてしか、中国は韓国を考えていない。
「韓国よ、冷静になれ」と言いたい。