価格競争に勝てる『建設生産システム』(9)サブタイトル
2013.09.30
この連載は、今回で一応の締めとします。
連載の中で、さんざん「適正価格」なる言葉をこきおろしていますので、気分を害された読者の方もいらっしゃるでしょうね。
でも、真意を理解されておられる方が大半と思いますので、ここまで読んでいただいたことに感謝申し上げます。
それでは、締めの最終回をお送ります。
連載の中で、さんざん「適正価格」なる言葉をこきおろしていますので、気分を害された読者の方もいらっしゃるでしょうね。
でも、真意を理解されておられる方が大半と思いますので、ここまで読んでいただいたことに感謝申し上げます。
それでは、締めの最終回をお送ります。
前回述べたように、お客はとにかく安さを好みます。
だけど、同時に「品質に対する安心感」にも気を掛けます。
つまり、「この品質で、これなら買える」という金額が「適正価格」なのです。
ですから、購買者によって「適正価格」は異なるのです。
家電製品のような品質が保証されているメーカー製の汎用品であれば、価格オンリーで判断しても間違いは少ないでしょう。
しかし、建築物は一品生産品です。
素人である顧客には、その品質の合否判定はとても難しいのです。
ゆえに、中小のビルでも大手建設会社に依頼したい傾向が強くなるのです。
「大手」の言葉が「品質」を保証する言葉だからです。
だから、あなたの会社が大手と競合したならば、価格で負けるわけにはいかないのです。
泣き言を言わずに、腹を据え、価格で勝負に出るしかないのです。
「身も蓋もないな・・」と思われましたか。
そうですね。私も書いていて気が滅入りますから。
では、最後にもう一度思い出してください。
以下の5つのキーワードをです。
(1)社会情勢の変化
(2)劇的な技術革新
(3)豊富な実績
(4)イン・アン・エリア・ロープライス(地域で一番低価格)
(5)コンビニエンス(利便性)=地域密着
そうです、最後の(5)が、価格以外で大手に勝つための武器なのです。
たぶん、「そんなことは、お前に言われんでもわかっている」と言われるでしょう。
でも、本当にそうでしょうか。
私は、多くの企業を見て来て、コンサルした会社もかなりの数に上ります。
しかし、この(5)を理解し、実践出来ている企業はわずかしかありません。
活路はここにあるのですから、もう少し考えてみませんか。
このコンビニエンス(利便性)を前面に打ち出し、成功した産業があります。
そう、その名の通りの「コンビニエンス・ストア」です。
建設業も、彼らの成功例から学ぶ要素は数多くあります。
また、すでに実践している建設会社もあります。
そんな事例を紹介しながら、次回から「価格競争に勝てる・・」シリーズの第三弾、
「コンビニエンス(利便性)=地域密着の建設業」を連載したいと思います。